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(回答先: 「民主化の第一歩」国連総長がイラク選挙を評価(読売) 投稿者 happyblue 日時 2005 年 1 月 31 日 02:24:01)
@貫いた選挙日程、イラク暫定政府と米の賭けが一応成功(読売)
【カイロ=岡本道郎】イラク暫定国民議会選挙が30日、ほぼ全土で実施され、懸念されたテロを最小限に抑えながら高投票率を達成したことは、武装勢力のテロ脅迫の中で、期日通りに選挙を断行した暫定政府と米国の賭けが一応成功した形と言える。
選挙延期を求めるスンニ派勢力の意向も退け、選挙日程を守り抜いたイラク・米当局の決意の背景には、国連安保理決議1546で定められた政治プロセスを推し進めていくことが米軍撤退も含めたイラク安定化への確かな道筋であるとの共通認識がある。
「この選挙の成功を最も明白に示すものは、日程通りに行われたことだ。暫定政府の業績であり、私も誇りに思う」。バグダッドの要人専用投票所で投票をすませたアラウィ首相は、こう胸を張った。
決議1546に規定された「2005年1月までの国民議会選挙実施」。2004年6月に発足、主権移譲された暫定政府は選挙後に消滅することになっており、その存在意義は事実上、選挙実施という一点に尽きた。テロの横行による治安悪化にもかかわらず、同首相ら暫定政府首脳が選挙の期日通りの実施方針を最後まで堅持した第1の理由もそこにある。
武装勢力と米・イラク軍との激しい戦闘で著しく荒廃したスンニ派地域の現状では「選挙実施が困難」として、スンニ派政党「イスラム党」は6か月間の延期を提案したが、暫定政府は応じなかった。
「延期しても治安回復の保証はない」(ファリド・アヤル独立選挙管理委員会報道官)という現実論に加え、何より「この選挙を実施しなければすべての政治プロセスが始まらない」(ゼバリ外相)という危機意識が働いた。
また、暫定政府及び米国に、選挙こそが広義の治安対策であるとの認識もあったことは間違いない。その意味で、イスラム原理主義過激組織によるテロが吹き荒れる中で実施された1995年11月のアルジェリア大統領選挙は今回選挙と状況が似ている。軍部の支持を受けた現職が初の複数政党制による選挙で勝利したものだが、アルジェリア国民は「投票所を棺桶(かんおけ)にする」との脅迫にさらされながら、恐怖からの脱却を願って投票所に足を運び、75%という高投票率を記録した。同国でのテロはその後漸減、現在はほぼ平静さを取り戻している。
イラク選管報道官が推定60%強とした投票率が事実とすれば、旧政権残党やイスラム過激派による現在の「武装闘争」に国民が決して同調しておらず、武装勢力が民意と遊離した存在であることを示したと言える。無論、暴力が直ちに沈静化するわけではないが、選挙後に生まれる移行政府も、政治プロセスの進捗(しんちょく)こそ、外国軍撤退の近道であることをいっそう周知徹底させていくものとみられる。
(2005/1/31/01:42 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050130id25.htm