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深刻な高齢化が進む日本にとって、延命治療、末期医療をどう考えるかは非常に難しい問題です。
延命治療とは、呼吸が止まってしまった患者さんに人工呼吸器を使ったり、心臓が停止した場合、心臓マッサージをする、また、自分で食べ物を口に出来なくなった患者にカテーテルを入れ、点滴で栄養を補給する事などを言います。
1%の回復見込みがない患者にこうした延命治療を行うことは医療費の無駄遣いと主張する医者もいます。
確かに、保険制度のおかげで患者の支払う医療費は月数万円程度であっても、現実の末期医療にはトータル数千万円の費用がかかります。
延命治療の甲斐あって、仮に意識を回復したとしても、寝たきりになった患者を受け入れる家族の態勢や金銭的なものも問題になってきます。
薬代などを抜きにしても相当な重圧があります。
回復する見込みはなくても、1分でも長く生きていて欲しいと望む家族の気持ち、たとえ昏睡状態で言葉を発せなくても、確かに息づいている患者自身の命と思い。
その反面、かすかな命の灯火を絶やさぬよう守るために費やされる莫大な医療費。
ここに難しくデリケートな矛盾が存在しているのです。