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(回答先: 娘、息子の悲惨な職場 この10年で拡大した「格差」 (『週刊エコノミスト』 2005.05.31号) 投稿者 外野 日時 2005 年 6 月 11 日 07:30:16)
おそらく、日経でもWEB上には載らない家庭欄での記事なので
抜粋しながらお伝えしようかと思います。全文拝読希望の方は
ご足労かけますが図書館等でお読みください。
2005年6月10日(金)日本経済新聞・夕刊・生活面より
生活・ファミリー 少子社会の新潮流・下
子は宝 お金惜しまず 育児環境 広がる格差
(引用はじめ)
出生率の低下は、一人の子供にかける期待の高まりも
もたらしている。豪華な雰囲気での出産や高付加価値の育児サービスを
選ぶ人が増え、かけるお金は拡大の一途。だが一方で生活不安から
子づくりをためらう夫婦も依然多い。経済力に伴う育児環境の格差。
少子化が進む中、もう一つの現実がそこにある。
東京・赤坂の山王病院は(中略)セレブ病院だ。(中略)
同病院の分娩数は「この三年間で年率10%以上の伸びを記録」
(同病院産婦人科上席部長)連日満床だ。
(略)
「ベビーシッターしか選択しはなかった」と話すのは開業医のAさん
(紙上では実名)出産直後から息子の育児をポピンズ・コーポレーションの
シッターに託す。費用は月額20万円超。それでも「子育てをベテランのシッター
さんに任せるのは安心」とAさん。「いずれ二人目を産んでも、シッターを
利用するつもり」
ポピンズによると出生数は一九八九年以降、約十万人減少したが、ベビーシッター
サービスの需要は倍増し、二百億円を突破。目立つのはAさんのような
高額利用者の増加だ。同社の利用者の二五%は、月額二十万円以上支払っている。
十年前は利用最高額が月額四十万円台だったが、現在は月百万円を超える。
出産や育児に惜しみなく投資する。セレブ育児。「その主役は経済的に安定した
共稼ぎ夫婦」とポピンズの中村紀子代表は指摘する。背景にあるのは、働き方に
よって大きな差がある日本の育児環境だ。
(略)
一方、女性労働者の半数以上を占めるパートなど非正規労働者は、収入格差に加え
育児休業が法的に保護されないため、出産は失業にさえ直結する。
「妊娠した途端に派遣契約は打ち切りに。夫もアルバイトだったので一時は中絶を
考えた」とBさん。(紙上実名)(中略)「もう一人欲しいけど経済的に無理。
職場にはそんな女性がたくさんいる」と話す。
〇四年の年齢階級別の合計特殊出生率では、三十〜三十四歳が二十五〜二十九歳に
初めて肩を並べ、最大の出産年齢層になった。=グラフ参照。(ここでは略)
片や厚生労働省の調査では、三十〜三十四歳が人工妊娠中絶に踏み切る理由では、
「経済的余裕がない」という答えが最も多かった。経済力は出産を判断する上で
重要度を増している。
(後略)
(引用おわり)
記事内には育児虐待と家計の経済力との相関関係にもふれられているので
この分野に興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
実体験と自分の周囲を見渡しての私見を言えば、「子育て」が「次世代育成」
というよりも、子供の学校での成績、または校外での活動履歴や家庭外での
お行儀等が、親、主に母親の、人としての能力評価と結びついているように
見えてならない時がある。育児主体者の人間としての評価は別の側面から
量られるような社会になると、「子育てのブランド化」傾向にも変化が見られる
のではと思う。
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