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【右車輪浮き、横転の可能性強まる 事故調】
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050430k0000m040073000c.html
尼崎脱線事故:
右車輪浮き、横転の可能性強まる 事故調
列車が激突して破損した電架柱=25日午後5時撮影、国交省航空・鉄道事故調査委員会提供
駐車場から引っぱり出された先頭車両(左側を下に横倒しになっている)=兵庫県尼崎市で29日午後7時3分、小関勉写す
JR福知山線の脱線事故で、激突したマンションの手前約60メートルにある左側電柱の高さ約2.5メートル付近に列車が衝突した跡が残っていたことが分かった。29日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が発表した。脱線した列車は右車輪が浮いて、45度前後左側に傾いて電柱に衝突、車両はさらに傾き、横倒し状態でマンションに突っ込んだとみられる。
事故調によると、電柱の位置は、事故後停車した列車7両目中央部の左脇にあり、電車に電力を供給する架線を支えている。鉄筋コンクリート製で、高さ約2.5メートル付近のコンクリートが砕け散り、鉄筋だけが残っていた。根元もひびが入り、鉄筋がむき出しになっていた。
電柱は、枕木の左端から約2メートル、左レールからは約2.4メートル離れていた。列車の高さは3.7メートルで、左車輪がレール上にあった場合、45度前後傾いて走行していたことになる。
この電柱の手前約30メートルにある電柱に傷跡はなく、マンションまでの間に別の電柱はなかった。
これまで7両目周辺では、破損した電柱の手前に左側枕木やレール締結具に車輪が脱線した時に出来た傷が見つかっている。ところが、6〜7両目下の枕木やレール上に明確な脱線痕は見つかっていないことから、列車はこの付近で右車輪が大きく浮き上がったと見られる。また、バラスト(敷石)上に明らかな脱線痕は見つかっていないが、救助活動などで消えた可能性があるという。
事故調は29日、マンションから引き出された先頭車両の調査も開始した。先頭部の下部に装着され、障害物などをはねとばす「排障板」(スカート)の左側部分がなくなっており、横倒しになった際に損傷した可能性もあるという。
また事故調は運転席から運転状態を記録したモニター制御装置を回収。ブレーキやATS(自動列車停止装置)の作動状況などのデータが残っていた。これまで見つかっている5、7両目のモニター制御装置の記録と合わせて解析を進め、脱線原因の解明を急ぐ。
30日以降、5〜6両目車両下のレールの状態や先頭部の車輪や車体の損傷状態、付着物などを分析する。
会見した事故調の佐藤泰生・鉄道部会長は「右側の車輪に力がかからない状態になり、車体が浮いて、事故に至ったということが分かってきた。脱線の痕跡はまだ出てくる可能性があり、それらを踏まえ原因究明していく」と述べた。【武田良敬】
毎日新聞 2005年4月29日 21時13分