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来春採用「増やす」44社、最近5年間で最多 本社調査
主要100社の採用動向
企業の採用意欲が本格的に上向いていることが、朝日新聞社が主要100社を対象に3月前半に行った06年春の新卒者採用計画調査でわかった。経済の回復を受けて研究開発や営業力の強化を図るほか、団塊の世代の大量退職に備える動きも目立っており、この5年間の調査で最も多い44社が採用を「増やす」と回答。前年同期の29社を大きく上回り、就職環境は、「氷河期」に完全に別れを告げたと言えそうだ。
調査は大学・大学院卒、短大・高専・専門学校卒、高校卒の06年春の採用予定数などを各社にアンケートした。採用計画が未定の企業を除くと44社が「増やす」、39社が「前年並み」、6社が「減らす」と答えた。
採用増は、生産が好調な電機や自動車、金融自由化に伴う競争激化に備える金融、新規出店を増やす流通などが特に活発だ。リストラや不良債権処理が一段落し、新たな事業展開に向け技術開発や営業力強化などを進める姿勢が目立つ。
バブル崩壊後に採用を絞ったこともあり、足元の業績回復で企業の人手不足感は強まっている。加えて、今後本格化する団塊世代の現役引退を控え、若手を増強する動きが顕在化している。
薄型テレビなどデジタル家電の売れ行きが堅調な電機では、東芝、三菱電機、富士通、キヤノン、リコーなどが技術系の採用を増やす。富士通の大卒採用増は4年ぶりで、「研究開発とシステムエンジニアを中心に強化する」方針だ。
金融自由化で銀行・証券の垣根が低くなり、個人の資産運用などの分野で、人材確保が活発化している。みずほフィナンシャルグループは、約1千人増の2215人を採用。大和証券グループは、総合職採用を6割増の320人にする。
自由化でガス業界などとの競争が激化する電力業界では東京電力、関西電力がともに約6割増。「オール電化住宅などの新分野に対応して営業力を強化する」(関電)としている。
一方、採用を減らす方針は前年調査の3社からは増えているが、「05年度に大量に採用したため」(全日本空輸)など、年度間の微調整のケースが多い。
海外採用や中途採用の拡大、有期雇用の活用も業種を問わず進んでいる。
松下電器産業は国内の大卒採用は前年と同じ750人だが、技術系を中心に中国・東南アジアでの大卒採用を350人増の800人とし、初めて内外の大卒採用数が逆転する。「開発設計の現地化を進め、基幹的な人材を確保するため」だ。中途採用の比率が20%以上と回答した企業も30社にのぼる。
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折々のうた 大岡信
浪人を決めたる息子は黙(もだ)しいて小遣いの額にわれは迷いつ
箱崎禮子(はこざき・れいこ)
『弥生の土』(平一六)所収。大学受験に失敗した子を持つ親族は、その子をどう扱ったらいいのか、息を詰めるような日が続く。受験する大学はたいてい複数の大学だから、場合によっては滑りどめで受けた所だけが受かったけれど、やはり自分の本命と思う所を受け直そうと思って浪人を決める子もあるだろう。しかしあと一年は重苦しい日々が続くのだ。がんばれ受験生。そこには小遣い銭の額で迷う母親もいる。
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