現在地 HOME > 国家破産39 > 268.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: ニッポン放送 収益7割グループの力 離脱なら有形無形の損失 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 02 日 05:22:47)
NTT東西 光通信に3300億円投資 放送と融合なお課題
利便性全面 ADSL追撃
NTT東西地域会社は一日、動画の送受信など光ファイバー通信サービスの加入者数を、平成十七年度末までに十六年度末見込みに比べて倍増の約三百五十万件に増やすなどとした平成十七年度事業計画を発表した。東西地域会社の設備投資計画七千八百億円のうち、光ファイバー網の敷設費に約三千三百億円を充当し、光通信事業に本格的に軸足を移す。
収支計画によると、光通信やADSL(非対称デジタル加入者線)などのネット系収入が、今年度末見込みに比べて千四百七十億円増の五千四百三十億円と過去最高水準に達する見通しだ。
一方、主力の固定電話の加入者数は、今年度末よりも五百二十八万件減少する見込み。日本テレコムなど競合他社による割安固定電話サービスなどとの価格競争が大きく響き、固定電話の音声収入は同三千二百四十億円減の二兆四千二百十億円に落ち込む見込み。
このため、人件費や物件費などのコスト削減を進める計画だが、経常利益は同千二百八十億円減の四百億円と大幅減益は避けられない情勢だ。記者会見したNTT東の三浦惺社長は「あらゆる分野で競争が激しい。総合力でサービス提供したい」と強調した。
◇
NTT東西地域会社がまとめた事業計画によると、平成十七年度はADSL(非対称デジタル加入者線)から、光ファイバーを利用した通信サービスへの移行が本格化する「光通信元年」との期待を打ち出している。しかし、料金やコンテンツ(情報の内容)、消費者への認知度向上など克服すべき課題は多い。品質が高い光通信だが、通信と放送の融合手段として普及するにはまだ時間がかかりそうだ。
光通信は、既存の銅回線を利用するADSLとは異なり、光ファイバーを新たに敷設して利用する仕組み。ADSLは、NTT局舎から自宅までの距離に応じて通信速度が低下するが、光通信は速度が一定で安定しているのが特徴だ。
また、高速インターネットのほか、テレビなどの映像コンテンツや固定電話も一本の光回線で提供できるなど利便性は高い。このため、NTTは昨秋、二十二年までに固定電話加入者の半分に相当する約三千万世帯を光回線に置き換える方針を打ち出している。
だが、NTTの思惑に反して光通信の普及速度は遅い。十六年度までの累計契約件数は当初計画の二百万件を割り込み、最終的には約百七十万件にとどまりそうだ。十五年度に続いて目標未達となる見通し。
NTT東の三浦惺社長が「消費者への認知度向上が足りなかった」と振り返る通り、光通信といわれても消費者がその特徴を把握するのは難しく、「光はADSLより速いだけという認識の人がまだ多い」(大手量販店)のが現状だ。
また、その通信速度もADSLは最大毎秒五〇メガビットまで高速化しており、百メガビットという光通信の特徴も色あせかねない。そのうえ、ADSLはソフトバンクの低価格戦略で料金値下げが拡大し、わずか二−三年で一気に普及して昨年九月末に業界全体で千二百八十万件にまで広がった。
さらに集合住宅の場合、ADSLが従来回線を利用できて簡単に工事が済むのに対し、光通信は配線収納に共同スペースを利用するため、数カ月に一度開かれる管理組合などでの合意が必要など、手続きも面倒だ。
各社は今後、光回線の特徴である通信品質の高さを売り物にして、映画やビデオ・オン・デマンドと呼ばれるコンテンツ配信で通信と放送の融合による利便性をアピールする考えだ。ただ、ADSL大手、イー・アクセスの千本倖生会長は「光にはまだ課題がある。ADSLほど急速に立ち上がるかは不透明」と指摘しており、光通信の本格化に向けて取り組むべき課題は多い。
(冨岡耕)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02kei001.htm