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最近メディアはこぞってJR 西日本叩きに走っている。事故後に救助せずに勤務しただの、ボーリングを行っていただの、とにかくJR 西日本の悪質さを事細かに書きたて放送する。
だが諸君、これはJR 西日本だけの問題だろうか。過酷なノルマ、虐めのような社員教育、人非人な企業風土、我々が「JR 西日本は悪い、問題だ」とのメディアの洪水のような報道で忘れかけていること、それはそんな企業はこの日本に腐るほど存在しているということだ。
例えば某私鉄が経営するバスの運転手は労働運動が下火になったとたん、なんと月給20万程度の手取りで、勤務時間の増加とともに、事故処理の自己負担というとんでもない勤務状態で働かされている。もちろん辞める人間は続出、ベテランが減り事故も続出しているが、使い捨てのように次々に新人が入ってきている。
虐めのような社員教育といえば某有名運送会社のカルト的な社員教育も有名である。新入社員は裸で行進させられ、羞恥心とともに会社への絶対服従を植え付けられる。そして過酷なノルマのはてに「四十歳で墓が立つ」と言われている。マイホームではない。墓なのである。
JR 西日本という会社が悪徳なのではない。あの会社は我々の社会の縮図でしかないのだ。あの会社が悪なら我々の住んでいるこの社会こそ悪なのである。
実際だいぶ前であるが、とある公共ラジオ放送で日系ブラジル人たちに出稼ぎに来た日本への感想を聞く番組があった。その時彼らの口から出てきた言葉はこういうものであった。
「ブラジルにいたころ日本に憧れていた。お金持ちの夢のような国に見えた。けれども住んでみるとこの国は地獄だった。でも家族に仕送りするためにしかたなくその地獄に住んでいる。」
生まれた時から地獄に住みつづけている者にはそこが地獄ということは理解できない、我々はそういう状態に陥っているのではないか。
では最後にヨーロッパでもっとも労働条件を悪化させた最低の人非人として記憶される英国のサッチャー政権下で五年間過ごした赤旗記者が五月五日付の記事で以下のように書いているのを紹介し、あらためて諸君にこの問題の本質を考えていただきたい。
『・・・1980年代の英国に五年間暮らし鉄道発祥の地の鉄道の実態をつぶさにみました。運転手はマグカップに紅茶をなみなみとつぎ、悠々と運転台に向かいます。日曜の朝発車時刻から二十分ぼとたってやってきた運転手は言いました「日曜の朝はこんなもんさ」。余裕の背景には国民性の違いを超えた客観条件の違いがあります。
・・・・英国では線路の本数も駅のホームも多い。ロンドンのから各地に向かうどの線も複複線が続きます。通勤列車が遅れても特急などの影響を気にせず専用の線路を走って遅れを回復すればいい。利用客は時間的余裕を持って列車を使う事になります。ラッシュ時でもほぼ全員が着席できますから乗客にも余裕があります
・・・英国の列車自体は騒音は大きい。しかし日本のように線路から数メートルのところに住宅が建っておらず苦情はでません脱線して電車がマンションに衝突する条件がありません
私がロンドンで「発見」した踏み切りは2ヶ所だけ。十九世紀にロンドンに開通したばかりの鉄道を描いた絵をみて驚いたことがあります。最初から高架線だったからです。日本では明治以前。「これが文明か」と思いました・・・・(坂口明)』
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