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(回答先: 追記:さすればさん、レッゾー・ヴォルテールの「文明の戦争」という表題の記事について 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 12 月 10 日 21:53:35)
「文明の戦争」(la Guerre des civilisations)という記事は、『レゾーヴォルテール』ではすでに半年前の6月4日に出ています。訳そうかと思ったのですが、暇がなく、また情報としての価値を計りかねているうちに、プリントアウトしたまま忘れてしまいました。
ふつう『レゾーヴォルテール』は、これだけ長文の記事ならば、最初の部分だけ掲示して、続きを読みたければ読者は購読料を払わねばならないのですが、この記事だけは全文を無料で掲載しています。筆者としてサインのあるティエリ・メイサン(Thierry Meyssan)は、『レゾーヴォルテール』の編集長で、ジャーナリスト兼作家。9,11事件がアメリカ政界右翼の陰謀であることを初めて単行本で暴露した『恐るべきペテン』(L’Effroyable imposture)の著者で、この本はフランスで30万部売れてベストセラーになりました。スペイン語にも翻訳され、たしか今年8月ごろ『エル・ムンド』紙にも抄訳が出たはずです。
「文明の戦争」という記事は、要するに現在起こっていることの概観で、元々は、ソ連崩壊後、冷戦に替わりアメリカの産軍複合体のために入念に練られたイデオロギーであり、イスラム世界に対する石油を求める十字軍を理論的に正当化したもので、その最初の示威行動が9.11事件であり、これをイスラムのせいにすることだったと書いています。このコンセプトの考案者としてバーナード・ルイス(Bernard Lewis)、サミュエル・ハンティントン(Samuel Huntington)、ローラン・ミュラヴイエク(Laurent Murawiec)の3人を挙げてそれぞれの人物像、写真や著者などを紹介しています。
この「文明の戦争」あるいはサミュエル・ハンティントンの本の題名にもなっている「文明の衝突」は、フランス辺りでは、イラク戦争やパレスチナ紛争を考える際の常識となっているように思います。シラク大統領の国内外政策などにもそれがうかがわれます。
ところで私も現在私的に難題を抱え、本の原稿もあって多忙です。せっかくのご要望ですが、翻訳まで手が回りません。少しずつ進めたとしても年内には難しそうです。
ちなみにURLは、
http://www.reseauvoltaire.net/article14101.html