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【ソウル=浅野好春】韓国紙、朝鮮日報は8日付で、国家情報院など関係当局の入手情報として、北朝鮮が今年4月29日に刑法を改正していたと報じた。
独裁体制維持のために「反国家、反民族犯罪」などの刑罰規定を重くし、経済関連犯罪の条項を大幅に増やしたのが特徴という。
同紙によると、国家転覆陰謀罪の適用対象は、従来は「武装暴動参加者」だけだったが、新刑法では「デモ、襲撃に参加した者」も追加された。反国家、反民族犯罪のうち武装暴動などへの参加者の処罰を「5年以上、10年以下の労働教化刑」としていた部分は「5年以上の労働教化刑」と、刑期の上限を撤廃した。
また、西側の歌やポルノなどを指すと見られる「退廃的な音楽や踊り、ビデオ、CD」は、見ただけでも処罰できるよう罪名を新設したほか、反国家放送の聴取や反国家的な宣伝ビラの保管も、「5年以下の懲役」に処することになった。
こうした一方で、ここ数年急増している「脱北者」に関しては、従来は「不法に国境を越えた者」として3年以下の労働鍛錬刑を課していたが、改正後はこれを2年以下に軽減した。刑罰を緩和した狙いは不明だ。
今回の刑法改正は1999年以来で、50年の制定からは5回目。旧刑法は全部で8章、161条で構成されていたが、改正後は9章、303条に増加した。
(2004/12/8/12:00 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041208i503.htm