現在地 HOME > 掲示板 > 戦争64 > 130.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
12/05 13:24 ウクライナ危機が好機に 米欧関係に修復の兆し
大統領選をめぐるウクライナの混乱は、皮肉なことにイラク戦争
などで亀裂が生じた米国と欧州の関係修復の好機になっている。混
乱の拡大回避では利害が一致しているブッシュ米政権と欧州側が、
事態解決に向け「共通のシナリオ」(欧州外交筋)で調停を進めて
いる。
「自由と民主主義」という、調停のための共通理念が米欧結束の
求心力。プーチン・ロシア大統領による旧ソ連諸国への影響力行使
を嫌う点でも米欧は一致している。ブッシュ大統領は二日、「よそ
の国は影響を与えるべきではない」とプーチン大統領をけん制した
。
ただ、今回の問題は、話がこじれれば、米欧の介入に反発するプ
ーチン大統領との関係がイランの核問題など他の国際問題にも影響
を与える危険もはらんでいる。ウクライナ危機の行方が近い将来の
米国、ロシア、欧州という三極の構図を左右する可能性もある。
「ウクライナ問題で立場は一致している」。二日、ドイツのシュ
レーダー首相と共同会見したフランスのシラク大統領はこう語り、
両国首脳の強固な個人的関係を誇示した。
ウクライナ混乱で欧州の最大の懸念は二つの意味での「東西分断
」。親ロシアの東部と親欧州の西部という国内の分裂とともに、欧
州連合(EU)とロシアの「緩衝地帯」ともいえるウクライナに対
する米欧対ロシアの勢力争いだ。
そこで出番となったのが欧州首脳の中でもプーチン大統領と最も
親しいとされるシュレーダー首相。二度の電話会談で、親ロシアの
ヤヌコビッチ首相の当選を主張する大統領から「再選挙容認」を引
き出した。
米国と欧州を結び付けているのが、イラク戦争に当初から参戦し
た親米のポーランドだ。ウクライナ情勢でコメントを控えていたブ
ッシュ大統領は十一月三十日、仲介の表舞台に立っている「クワシ
ニエフスキ大統領の調停を全面的に支持する」と持ち上げた。
ポーランド支持を表明することで、その背後にいるドイツなどの
活動を認める意味がある。表だってドイツやフランス支持を表明し
にくいブッシュ大統領が、ポーランドを利用して欧州に関係修復の
サインを送ったとみられており、米欧が静かな連携プレーを演じて
いる。(ベルリン共同=永田正敏)
20041205 1324
[2004-12-05-13:24]