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国民と共に考えてみるべき盧大統領の同盟観 [朝鮮日報]
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/03/22/20050322000073.html
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は22日、陸軍士官学校の卒業式で「これから私たちは韓半島だけでなく、北東アジアの平和と繁栄のため、“バランサー”の役割を果たしていく」とし、「今後、我々がどのような選択をするかによって、北東アジアの勢力図は変化するだろう」と述べた。
政府の高位関係者は大統領の発言の背景について「韓国が韓・米・日の南方三角同盟の一角を担っていた北東アジアの秩序は冷戦時代に作られたもの」とし、「我々がいつまでもその枠に閉じ込められていることはない」と説明した。
盧大統領の発言が実際にこのような認識をもとにしているとすれば、この発言の影響は大統領府が「盧武鉉ドクトリン」と名付けた「駐韓米軍の北東アジア投入反対宣言」よりはるかに大きい。
「北東アジアの“バランサー”の役割をする」と「我々の選択によって北東アジアの勢力図が変化するだろう」という大統領の言葉を、北東アジアの国際的な現実にそのまま適用すれば、韓国は一方では米国と日本、もう一方では北朝鮮、中国、ロシアが対立している構図のどの側にも入ることなく、事案ごとに協力する陣営を選択すると解釈せざるを得ない。
これはこれまでの50年間、韓国が生存の基盤にしてきた「韓米日の安保体制」から事実上、離脱するということを意味する。
韓国は世界で最も敏感な地政学的位置に置かれている。世界唯一の超大国「米国」、世界第2位の経済大国「日本」、そして実質的な世界第2位の強国である「中国」など、韓国を取り巻いている勢力は、韓国の実力だけでは手に余るというのが冷厳な現実だ。
このような状況の中、「これまで大きく成長した韓国の国力」を掲げ、この地政学的火山帯の中でまるで韓国に決定的役割ができるかのように考えることははいかにも勇敢な発想ではあるが、国家の存立という面では危険この上ない試みだ。
「どの側にも属さない」という韓国の宣言は、「韓国は信じられるだけの同盟国がない」という孤立無援の寂しい韓国の立場を告白することにしかならない。
「私たちの選択によって北東アジアの勢力図は変化するだろう」という大統領の言葉は、別の聞き方をすれば限りなく心満たされる話のように聞こえるかもしれない。
しかし今この場で冷静に考えると、それは韓国を取り巻く強大国に「韓国がこの先、どんな選択をするか分からないから、韓国を潜在的な敵と考えて対処しなければならない」と言っているようなものだ。
要するに大韓民国の安保的なアイデンティティーが深刻に混乱しており、韓国の安保的な揺らぎを周辺国が危なげに注視するような状況を自ら作っているのだ。
盧武鉉の最近の一連の発言は大韓民国の存立方式と4800万国民の安危に決定的な影響を与える重大な内容を含んでいる。2002年の大統領選で50年間大韓民国の生存条件の最も重要な要素だった同盟問題をこのように軽々しく変更することまで、新大統領に委任するため投票場に向かった有権者はほとんどいないはずだ。
重ねて言うが、大韓民国の安危と4800万国民の生死に直結する既存の同盟の破棄や離脱の是非は大統領一人の判断に任せるには余りにも重い問題だ。政府は一日も早く冷徹な理性を取り戻すべきで、国民はそれを促し監督する責務を果たさなければならない重大な時だ。