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02/07/2005
アメリカ:個人破産の半数は高額な医療費が原因
介護地獄アメリカ
ロイター通信2005/02/02付け記事より。以下に全文を翻訳。健康保険加入が基本である日本人にとっては驚きのニュース。
個人破産の半数は医療費が原因(Half of Bankruptcy Due to Medical Bills -- U.S. Study)
By マギー・フォックス、医療科学専任記者:ロイター通信2005/02/02付け記事
米国内で破産した人のおよそ半数が、医療費の高騰が原因で破産しており、病気のために自己破産に陥った人々の大半は中産階級で医療保険加入者であることが調査で判明した。
Health Affairs誌上で発表された研究によれば、医療費が原因による自己破産により、債務者や、約70万人の児童を含む扶養家族など、毎年約200万人の米国民が影響を受けていると見積もられている。
「研究結果は恐ろしいものでした。ビル・ゲイツでもない限り、誰でも深刻な病気にかかったりしたら破産しかねない」研究を指揮したハーバード・メディカル・スクールのデビッド・ヒメルスタイン医師は語る。
「医療費が原因で破産した人のほとんどは、たまたま病気になった平均的アメリカ人でした。医療保険はほとんど役に立たなかったのです」
調査担当者達は、カリフォルニア州、イリノイ州、ペンシルベニア州、テネシー州、テキサス州の裁判所で、931人の個人破産記録を入手する許可を得た。
「調査対象のおよそ半数が医療費を破産原因として挙げており、全米で190万から220万人(破産者とその扶養家族)が医療費破産を経験していると推定される」と研究者達は指摘している。
「病気から自己破産に陥る者のうち、病気になってからの個人負担費用平均額は1万1,854ドルであり、病気に罹患した際に保険に加入していた者は75.7%だった」
調査対象となった破産者は、医療保険に加入している場合、平均して1万3,460ドルを患者負担費用、免責費用、保険対象外サービス費用に支払っている。保険未加入者は平均して1万893ドルを自己負担費用として支払っている。
「医療保険に加入する中産階級の家族でさえ、病気にかかれば、しばしば経済的災難へ陥ることになる」調査担当者は報告する。
破産の専門家によれば、それらの数値は聞きなれたものであるという。
「1982年から1989年に、私は南カリフォルニアで申請された自己破産について調べましたが、その結果自己破産には大きく二つの原因があるという結論に達しました。医療費と離婚です」コロンビアを拠点とするネルソン・マリンズ・リレイ&スカボロー法律事務所の弁護士ジョージ・コーセン氏は説明する。
「南カリフォルニアの自己破産のうち、その二つがそれぞれ1/3づつを占めています」
コーセン氏の話では、クレジットカード破産は破産者全体のわずか1%以下とのことである。「あれは本当に神話なのです」電話インタビューに彼は答えた。
自己破産者のうち中産階級家庭が多数を占めるとの報告を聞いて、コーセン氏は驚くこともないと語った。
「通常は、何か守るものを持つ人々が自己破産を申請するのです」コーセン氏は言う。「本当の貧困者---路上で見かける人々には、救済策は一切ないのです」
ハーバード大学の助教授で全国民医療保険加入を訴える内科医のステフィー・ウールハンドラー医師は、研究結果が医療改革の必要性に繋がるとしている。
「保険未加入者を保護するだけでは不充分なのです。医療保険加入者に対しても、継続的な保護が必要なのです」ウッドハンドラー医師は表明している。
彼女の話では、雇用側と政治家は、彼女の言うところの“必要最低限の、患者負担分や保険適用除外や例外だらけの、深刻な病気から自己破産へ直行させる医療プラン”を強要しているとのこと。
投稿: 02:55 午後