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実態に近づく中国経済と日本経済への衝撃 マスコミがばら撒くバラ色の中国経済に騙されるな。
http://www.asyura2.com/0411/hasan38/msg/627.html
投稿者 TORA 日時 2005 年 1 月 29 日 16:14:57: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu87.htm
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実態に近づく中国経済と日本経済への衝撃
マスコミがばら撒くバラ色の中国経済に騙されるな。

2005年1月29日 土曜日

上海B株指数週足チャート


◆実態に近づく中国経済と日本経済への衝撃 1月1日 ワールドレポート
http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_050101_2.html

2004年は殆どの日本・米国の経済専門家・株式専門家達は、中国経済はばら色であり、今後も経済は成長し、株式もそれにつれて上昇すると述べていましたが、このような中、あえて、2004年7月・8月の経済レポートにて中国経済の本当の姿につき指摘をし、警報を出しましたが、その後、中国経済は一体どうなったでしょうか?
いまだ多くの専門家は、中国経済は素晴らしい成長をする、株式も買いであると述べていますが、まず、始めに中国株式の本当の姿をご覧に入れましょう。

<外国人投資家に開放している米ドル建ての上海B株指数:1年間で27.9%下落>

このチャートは、我々外国人が購入できる上海B株株式指数ですが、この2004年には、なんと<27.9%>もの下落をしています。
本当に8%、9%もの高度成長をしている国が28%近い急落をするでしょうか?

いや、たまたまこの一年間は下がっているだけだ、これから上がるという専門家もいると思いますが、では、以下のチャートはどうでしょうか?

<1997年から2004年までの動き>

2001年5月に最高値をつけてから、2004年末まで一貫して下落を続けており、この間に3分の1の水準にまで下落してきています。
しかも、2004年最終取引日には、<マイナス4.26%>と急落して終わっています。

2004年が“たまたま”下落したのでなく、もう2001年から下落が始まっており、現在は“里帰り”の途中だと言えるのです。
即ち最悪の場合これから4分の1になって20ポイントまで下落するということなのです。

最高値から10分の1になる危険性を持っているのです。

他の指標も同じような傾向を示しています。
代表的な株価指標である上海総合株価指数の年間下落率は15.4%
深セン総合指数の年間下落率は16.6%

では、中国人は中国株につき、どのような見方をしているのでしょうか?
驚くべき数字となっています。

2月
5月
8月
11月

株・株を組み込んだ金融商品を買う
11.4%
10.6%
7.9%
6.2%

消費に回す
30.8%
31.2%
32.3%
30・5%

預金を増やす
34.7%
32.2%
33.4%
39.5%

僅か6.2%しか株を買いたいと思う国民がいないのです。
そして、この6.2%も2月の11.4%から激減していることが分かります。
もはや中国株を中国人が信用していないことがこの調査数字は示しているのです。

中国経済は確かに巨大な市場だと言えます。
では一体どれだけ巨大な市場なのでしょうか?多くの専門家は、このように述べています。

【中国人は人口も多く、土地も広く、無限の可能性を秘めている】
確かにそうでしょう、これは否定できません。
しかしながら、今の中国経済の脆弱性を多くの専門家は見落としています。

* 中国340都市の27%が深刻な大気汚染に犯されており、中国全土が【環境汚染と生態系破壊の重大な危機に直面】と指摘
* 2004年の中国の農産物貿易が55億ドル(約5,670億円)と過去最大の赤字を計上する
* 中国の一人あたりGDP額は、約12万円(9,101元:2003年)
* 中国最大の銀行である中国工商銀行の不良債権比率は公表ベースで19.2%であり、不良債権総額は、6,900億元(約9兆円)であり農業を中心に融資している中国農業銀行は、6,800億元(約8.8兆円)もの不良債権を抱えている

中国の将来は確かに明るいかも知れませんが、経済が8%、9%成長している国に、何故膨大な不良債権が発生するのでしょうか?
この2行あわせるだけで<18兆円>近い金額になり、公表ベースでは邦銀の不良債権額と何ら変わらない金額となります。

GDPで見れば中国は日本の5分の1の規模となっていますから、単純に計算すれば、中国の不良債権額(大手2行)は、日本であれば90兆円というとてつもない金額に膨れあがってしまうのです。
たった2行でしかも秘密主義が蔓延している金融界であり、実際の不良債権額はこの数倍に上るかも知れません。

また、中国は沿海州と農村部の所得格差が異常なまでに拡大しており、このため、貧しい農村を捨てて都会に流れ込む農民が多く出てきています。
一人当たりGDPが12万円と言いましてもこれはあくまでも3,000万人がひしめく沿海州の話であり、大多数が居住する農村部の話ではないのです。
農村部では一人当たり年間GDP額は1万円ではないか、との指摘もあるほどです。

結果、より良い生活を求めて<棄農>が多く出てきているのです。
そして、今までは中国は輸出するだけの農作物があったものの、2004年はなんと<5,670億円もの輸入超過>に陥っているのです。

しかも食糧自給率も100%を切り、96%にまで落ち込んできています。
(農業省農業経済研究センターの柯炳生主任)
輸出するどころか、輸入しなくてはいけない事態に陥っているのです。

日本は、今、この食糧輸入国に転落した中国にどれだけの食糧を依存しているでしょうか?

中国がもし食糧保護を前面に出し、対日輸出を停止したら日本はパニックになるでしょう。
政治的な面だけではなく、中国国民が食えなくなるという事態に直面した場合、中国政府は農作物を輸出することより、禁輸して国内消費に回すことは当然考えられます。

昨年7月・8月の経済レポートをはじめ機会ごとに中国バブルの一端をお見せしましたが、この中で指摘しました<中国仮儒バブル>がここにきまして、いよいよ崩壊し始めており、今まで素材を買い占めてきた中国ですが、これが徐々に市場に還流してきています。

昔、日本人が経験しました大手会社による買占め・売り惜しみに端を発しました石油ショックがありましたが、これの国際版が<中国仮儒バブル>なのです。
今、これが弾けてきており、2005年には今まで蓄えられてきました素材がなだれを打つように市場に還流してくるでしょう。

価格も急落し中には取引が出来ないような価格にまで暴落するものまで出てくるかも知れません。
買いつくだけ買いついた後だけに、これらが日本市場をはじめ世界市場に逆流してきたら、一体どうなるでしょうか?
すでにその兆候が出始めてきています。

ポリスチレン樹脂 マイナス 26%
低密度ポリエチレン樹脂 マイナス 21%
鉄スクラップ マイナス  7%
貨物船運賃 マイナス 57%(原油タンカーワールドスケール)

中には世界市場に還流させても中国からの運搬賃の方が高く、海にでも捨てたほうがまだ安いと言われる商品まであります。
数億台に膨らんだと言われる携帯電話在庫などは海に大量に捨てられ、海洋汚染を引き起こすかも知れません。
その海洋汚染を引き起こした海からとれたアサリや近海ものの魚介類を日本は輸入することになるとしたら・・・。

また、中国テレビ大手企業である【四川長虹電器】は対米輸出向け代金である300億円が踏み倒されたと発表していますが、これは香港系米国社が絡んでおり、実態は闇に包まれていますが、今後、日本企業が反対に中国企業向け代金を踏み倒されるという企業が出てくるかも知れません。

法整備がまだまだ整っていない中国であり、今後売ったものの未収入となる企業が続出し、経営を脅かされるところも出てくるかも知れません。
いわば、中国を中心にして世界で“ババ抜き”ゲームが始まるわけであり、果たして日本企業がこの“ババ抜き”ゲームに勝てるでしょうか?

もし負けたらその企業は存亡の危機にさらされることになりますが、そのような企業が多く出てきたら、日本経済そのものが危機に陥ることになりかねないのです。

ここでは中国の政治的なリスクはあえて言及しません。
何故なら、政治リスクを考えれば、経済数字・分析など意味を持たないからです。

◆昨年GDP 中国9%台成長維持 今後も景気過熱抑制
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050126-00000016-san-bus_all

【北京=福島香織】中国の国家統計局は二十五日、二〇〇四年の国内総生産(GDP)を速報値で十三兆六千五百十五億元(約百七十兆六千四百億円)、前年比9・5%増と発表した。〇三年(9・3%)に続き9%台の高成長で、目標値7%を大きく上まわった。同局は今後も景気過熱を抑制することを強調しているが、都市部の成長度合いは依然高く、「軟着陸」の模索に迫られている。

 固定資産投資は前年比25・8%増(七兆七十三億元)と高水準を維持。社会消費小売り総額の伸び率は実質値で前年より1ポイント増の10・2%、投資に比べ消費拡大の伸び悩みが際立った。

 原油価格、穀物価格の上昇を受け、消費者物価上昇率は前年比3・9%で2・7ポイント増で一九九六年(8・3%)以来の最高水準となった。食品価格の上昇は9・9%増、穀物価格は26・4%増。ただ、穀物総生産は前年比9%増で五年ぶりに減少傾向を脱出した。会見に応じた李徳水局長は〇五年の物価上昇率を4%に抑えられるとしている。

 貿易総額は一兆千五百四十七億ドルで前年比35・7%増。約三百二十億ドルの貿易黒字となった。海外からの対中投資は実行ベースで六百六億ドル。外貨準備率は年末六千億ドルの大台を超え前年比二千六十七億ドル増の六千九十九億ドルとなった。

 急速な経済成長を支える原油の輸入量は一億二千万二百七十二万トン(前年比34・8%)、製品油輸入量は三千八十八万トン(34・1%)でエネルギー資源の中国集中が浮き彫りになった。昨年の電力供給は前年比15%増だったが、工業の電力占有率は74%で、工業での省エネ化が急務となっている。

 一方、九一年以来、増加が続いていた登録失業率は十三年ぶりに1ポイント減の4・2%となった。
 ただし、李局長は「今後、経済成長速度が下降したとき、失業率はまた変化する」と述べ、引き締め政策に伴う失業率増加への懸念を示した。

(産経新聞) - 1月26日2時58分更新


(私のコメント)
日本のマスコミは中国政府の発表する数字をそのまま報ずるのみで分析記事を書かない。中国は日本の隣国であり中国を行き来する人も多い。だから直に中国の状況もわかりそうなものですが、言う人によって点々ばらばらだ。中国へ観光旅行する人も多いし、中国へビジネスで行っている人も多い。だから正確な情報もつかめそうなものですが、中国経済は今どうなっているのだろうか。

エコノミストや経済評論家などの言うところでは2008年の北京オリンピックや2010年の上海万博までは好景気が続くと予想している。しかし本当にそうなのかと思う現象が、中国の株式市場で起きている。最初に紹介した上海B株指数が去年1年で120から80まで30%近くも暴落している。

これは25日に中国統計局から発表された経済統計からは明らかに矛盾している数字だ。政府が発表する数字と株式市場がどちらが正しいのかわかりませんが、中国は大きな国だから上海が悪くても他がいいという事もあるだろうが、株価は景気の先行指標と見るならば、中国のバブルもいよいよ崩壊し始めたようだ。

日本のバブル崩壊も株式の崩壊が始まり、2年ほど遅れて土地バブルの崩壊が始まった。中国はまだ土地バブルの真っ最中であり、本格的なバブル崩壊はまだ先だろうが、今年あたりに土地バブルも崩壊するだろう。日本のマスコミは上海あたりの超高層ビル街を何度も見せつけ、外車を乗り回すバブル紳士達を登場させている。

しかし時たまネットなどのニュースを見ると年末には中国株式が30%近くも下げて終わったとか、停電騒ぎが頻発しているとか、地方の暴動が前よりも激しくなったとか、ネットでは見かけますが、中国経済は大丈夫なのかといった見方をする意見は、マスコミでは見かけず、オリンピックや万博神話で打ち消されてしまう。

中国の高度経済成長はいつから始まりいつまで続くか、あるいは終わったのか、まったくわからない。政府の発表する数字が信じられないからだ。中国は原油の値上がりでかなりダメージを負っているはずだ。電力不足で停電が頻発して、真夏でもクーラーが使えなかったりする。環境汚染はどうなっているのか、水不足はどうなっているのか、日本のマスコミはほとんど取材しない。知ってはいても報道できないのだろう。逆にこのようなニュースばかり入ってくる。

◆上海:04年GDP13.5%、13年連続2桁成長
http://news.searchina.ne.jp/2005/0119/business_0119_009.shtml

上海市の韓正・市長は18日、2004年における上海市のGDP(域内総生産)成長率が13.5%に達して、13年連続で二桁成長を維持したことを発表した。上海市第12期人民代表大会第3次会議での発言。19日付で中国新聞社が伝えた。

  韓・市長は、「上海市にとって、04年は、科学的な観点から社会全体の持続的発展を目指すという『科学発展観』を樹立、徹底しただけでなく、中央政府のマクロ政策を貫徹、社会経済の健全かつ協調的な発展を推進した1年となった」と回顧。

  上海市における04年のGDPは7440億元。地方財政収入も前年比24.5%増、失業登記率は4.5%となり、10年来初めて下降。農村部における住民1人当たり平均可処分所得は10%増で、伸び幅は1997年以来最も高い数値を記録した。

  韓・市長は、05年におけるGDP成長率を11%前後と予測。14年連続での二桁成長を目指す。また、地方財政収入の伸び幅はGDP成長率を上回る見込み。失業登記率は4.5%、CPI(消費者物価指数)は103、都市部と農村部における住民1人当たり平均可処分所得はそれぞれ、10%、8%と推測されている。

  なお、中国全土の04年第4四半期(10−12月)及び通年の各種統計は、今月25日発表予定。(編集担当:田村まどか)


(私のコメント)
13年連続二桁成長は、日本の高度成長時代を思わせるような数字ですが、まるで日本が上海へ引っ越したような数字だ。しかしそれならば上海B株指数はなぜこれほど下落したのかまったくわからない。何らかの表に出ていない大きなマイナス要素が隠されているのか、あるいは何らかの変調がすでに起きているのか、思わぬことからそれは表面化するだろう。


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