現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産38 > 609.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 【企業のM&A活発化】 時価総額を拡大し欧米勢の買収防げ (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 1 月 28 日 06:32:35)
三菱自、重工傘下に 再建計画早くも破綻 予想外の債務返済誤算
三菱自動車は二十七日、三菱重工業が15%超を出資する連結対象会社として、三菱重工傘下で経営再建を進める方針を固めた。総退陣する三菱自首脳に代わり、三菱重工の西岡喬会長が新会長に就き、新社長には三菱商事出身の益子修常務が昇格する。ともに就任は三月末予定で、西岡会長は当面、両社の会長を兼務。三菱自は首脳人事を含む新再建計画を二十八日発表する。
新計画では三菱重工と三菱商事、東京三菱銀行の三社が計二千五百億円の追加増資を引き受ける。また、東京三菱銀行は五百億円の債務の株式化も実施し、総額三千億円の資本増強に踏み切る。この結果、現在の岡崎洋一郎会長、古川洽次副会長、多賀谷秀保社長の三人は経営責任を取って辞任する。
◆◇◆
かつての親会社である三菱重工の傘下で再建を目指す三菱自動車。わずか半年前にグループ各社から約五千億円にのぼる資本増強を受けながら、なぜ再び巨額の資本増強が必要な事態に追い込まれたのか。昨年五月に策定した現行の再建計画がもろくも破綻(はたん)した背景には、予想外の債務返済に追われた経営陣の誤算があった。
三菱自は昨年六月末から七月中旬にかけ、普通株と優先株で総額四千九百六十億円の増資を行った。北米市場での無理な拡販による不良債権処理で巨額の赤字が発生し、平成十六年三月期末の自己資本比率はわずか1%と債務超過寸前にまで落ち込んだ。このため、約五千億円の再建資金は、債務超過転落の危機から救い、今後三年で再生に必要な新車開発などに充てられる予定だった。
ところが三菱自経営陣の予想に反し、昨秋には早くも「開発資金が足りない」(三菱自役員)事態に陥った。その最大の理由は、昨年三月末に一兆六百二十六億円にのぼった有利子負債が、増資後の同九月末には七千百七十九億円にまで圧縮された債務返済にある。
借入先の金融機関から相次いで返済を迫られ、短期間で約三千五百億円の想定外の債務返済が続き、虎の子の再建資金はわずか半年で枯渇してしまった。グループからは「なぜ、返済をとめられなかったか」との声も上がるが、リコール(無償回収・修理)問題で三菱自の信用は大きく損なわれ、金融機関からの返済要請に応じざるを得なかったのだ。
十六年九月中間決算でも国内販売低迷による販売支援費増大のほか、北米事業の減損処理などで最終赤字は千七百八十八億円(修正後)に膨らんだ。巨額の債務返済と赤字で五千億円の再建資金は吹き飛び、新車開発に資金が回らず、販売不振も回復できないという悪循環に陥ってしまったのだ。
「見通しの甘さ」は三菱自経営陣だけでなく、現行計画策定に関与した三菱グループにも責任の一端がある。新再建計画では三菱重工を始め、グループ三社の経営関与が明確になるが、そこには再び増資後に債務返済にが追われないように信用補完の意味も込められている。(樋口教行)
◇
《新会長に西岡氏》
西岡喬氏(にしおか・たかし)東大工卒。昭和34年、新三菱重工業(現三菱重工業)入社。平成4年取締役・名古屋航空宇宙システム製作所長。常務、副社長を経て11年社長。12年三菱自動車取締役兼務、15年6月会長。東京都出身。
◇
益子修氏(ますこ・おさむ)早大政経卒。昭和47年三菱商事入社、平成15年執行役員、16年6月三菱自動車に移り常務。東京都出身。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/28kei001.htm