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韓国経済が90年代の日本でみられたような流動性のわな(Liquidity Trap)に陥ったのではないかとする懸念が拡散している。市場に資金をばら撒いても金融界でのみ循環し、投資や消費につながらず、通貨政策が何ら効果を上げられずにいるためだ。
流動性のわなとは、ケインズによって提唱された概念で、金利がこれ以上、下げられないと思われる水準まで下がり、資金を投入しても市場金利の追加的下落につながらない状態。
今月7日、韓国銀行の金融通貨委員会が市場の予想とは裏腹に金利を据え置いたのも、韓国経済が日本式の流動性のわなに陥るのではないかと懸念したためという分析が出されている。
朴昇(パク・スン)韓銀総裁はこれと関連、今月7日の記者懇談会で、「日本人は金利を下げる際にこれといった問題がないだろうと思い、下げ続けたようだが、一度下げてみると身動きが取れなくなる」とし、流動性のわなの危険性を警告した。
韓銀のその他の高位関係者も「韓国経済の状況は伝統的な流動性のわなとは違うが、通貨政策の効果が得られていないのは確か」と指摘した。
韓国の場合、政策金利を引下げ、市場に資金を投入すると、その影響で市場金利がまだ下がるため、金利がこれ以上、下がらない90年代の日本式の“流動性のわな”とは違うといった説明だ。
しかし、問題は金利が下がっても投資や消費につながらないところにある。
漢陽(ハンヤン)大学の朴大槿(パク・デグン)教授は「金利とは関係のないさまざまな要因が投資と消費に影響を与えているため」と分析した。
家計は、この先、働き口がなくなるのではないか、あるいは借金を返済できなくなるのではないかと心配し、金利が下がっても資金を調達して冷蔵庫や自動車など耐久財を買おうとしないというのだ。
また、企業も未来の事業の収益性を不確実と判断し、金利がどんなに下がっても投資しないとの説明だ。
李憲宰(イ・ホンジェ)副首相兼財政経済部長官も12日、国政監査の答弁で「政策金利引下げによる景気てこ入れは、その効果が疑われる」とし、通貨政策の限界を認めた。通貨政策は市場に心理的なシグナルを与えるに過ぎず、実質的な景気てこ入れは財政政策を先立たせなければならないといった指摘だ。
李志勲(イ・ジフン)記者 jhl@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/10/13/20041013000056.html