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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu86.htm
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「2005年キッシンジャー博士10の予測」(1)中国は米国が
台湾にパーシングUを配備すればソ連のように崩壊する?
2005年1月10日 月曜日
◆2005年キッシンジャー博士10の予測 日高義樹のワシントンレポート
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/kokusai/1103447086/l50
◆第一部 中東、次はイランか
日高 イラクについて伺います。主戦は簡単に終わりましたがなぜ長引いているのでしょう?なぜ、終戦に時間がかかっているのでしょうか?
博士 いくつか理由がある。まずイラク陸軍が消えてしまったことだ。捕虜にならなかった。消えなかった部隊はアメリカの手で解散させられた。軍事的な訓練を受けた者が大勢いる。次に、サダムが国中に膨大な数の兵器庫をこしらえていたと言うことだ。戦いが終わった後の1ヶ月間に多数の兵器庫が略奪にあった。反政府勢力は膨大な量の兵器を持っている。三つ目は、三つの異なるグループが争っていることだ。北部のクルド、中央のスンニー、それに南部のシーアで。アメリカ軍に対する攻撃の幾つかは実際にはこれまでの支配勢力スンニーによる自己主張で、彼らは選挙によってシーアが支配勢力になることを恐れている。シーアが人口の60%を占めているので・・・つまり幾つかの要因が積み重なっている。
日高 でも、そうしたことは戦争の前にわかっていたことでしょう?情報活動の失敗、あるいは戦術の誤り・・・
博士 情報活動の失敗は活動そのものの失敗ではなく分析を誤ったためだ。事実はよく知られていたが楽観的に考えすぎた。シーアとスンニーの間にある敵意とシーアの支配に対するスンニーの抵抗の強さについて計算違いをしたのだ。
日高 イラクで何が起きているのか聞かせてください。これは偶発的な戦いですか?それともイランやシリアといった外国にコントロールされているのでしょうか?戦略や供給といった面で・・・
博士 ほとんどはサダムの軍隊の士官たちによって動かされている。供給の多くは戦争末期に略奪された兵器庫からいている。だが同時に、資金や技術兵器の面でシリアがかかわっている。イランは南部と特別な関係がある。イランはシーアの国でイラク南部はシーアの支配圏だ。イランはイラク南部に多大な影響力を持っている。外部の影響力が決定的なものだとは思わないが、ゲリラ戦には多数の人員は必要ない。ゲリラは自らいつ攻撃するか決め標的を選ぶ。攻撃に多数の人間を必要としない。従って、外部からの数百人、数千人が大きな影響力を持つことが出来る。
日高 イランはイラクの戦争にどれくらいの影響力を持っているのでしょうか?
博士 イラン政府はイラクがまとまった統一国家になることを阻止したいと考えている。イラクは湾岸地域を支配しようとするイランの伝統的な敵だからだ。イランはイラクを支配しようと思ってはいないがイラクの統一を阻止しようとしている。従って、混乱が続くように動いている。15年前のレバノンのようにしておきたいと思っている。イラクのレバノン化バクダッドのベイルート化を望んでいる。
日高 イランやシリアに特殊部隊を送り込まずにイラクの反政府勢力を終わらせることが出来ると思いますか?
博士 シリアやイランに侵攻せずとも戦いを終わらせることが出来ると思う。だが、こうした国々が供給源になれば彼らは危険を冒すことになる。だが私はアメリカがこうした国々を攻撃するとは思わない。
日高 時間が残り少なくなりましたが2005年、イラクと中東のシナリオは?
博士 2005年、選挙の前にかなり大きな混乱が起きるだろう。様々な予定があるので選挙が工程の終わりというわけではない・・・
日高 1月30日ですね?
博士 1月30日に選挙がある。次いで6月に憲法による議会が発足。その議会による選挙が2005年の終わりか2006年の初めに実施される。こうした出来事があるたびに反政府勢力の動きが激しくなるが月日がたつうちに次第に収まってくるだろう。
◆第二部 北朝鮮の金正日は失脚か
日高 次は北朝鮮問題です。金正日は依然として活動しており核兵器を製造しています。何か対策はありますか?ペンタゴンは我慢の限度に来ていると聞いていますが・・・
博士 我慢の限度に来ているのはペンタゴンだけではなくアメリカ政府も北朝鮮に対して我慢の限度に来ている。日本政府も北朝鮮に我慢できなくなっているようだが これでは交渉ができない。私が思うにアメリカ中国日本に敵対された国がその立場を際限なく維持できるはずがない。したがって今年は北朝鮮問題についてかなりの進展が見られると思う。少なくとも中国アメリカ日本の姿勢を韓露も支持するようになる。
日高 進展と言うのは北朝鮮に対する経済制裁ですか、中国による・・・
博士 北朝鮮のような国が核兵器を有して、日本や中国といった近隣諸国、アメリカそれにもちろん 韓国を脅威にさらすことは許しがたい。今年は日がたつにつれて韓国とロシアの支持を得て アメリカ中国日本が確固とした立場をとるようになるだろう。北は極めて不愉快な態度をとりつつも 次第に譲歩するようになる。
日高 しかし・・・
博士 年内には終わらないかもしれないが、2005年は解決に向けての調整が整う
日高 交渉や外交的な圧力が効果を上げる?
博士 いや「経済的な圧力」だ
日高 軍事行動をとったり軍事的脅しをかける必要はありませんか?
博士 軍事行動がとられるとはおもわない。だが北朝鮮は現状が許されるものではないことを思い知らされるだろう。
日高 どうやって中国の協力を取り付けるのですか?中国は北朝鮮を助けている日本も助けている日本、中国、韓国ははこっそり助けている。日本には北朝鮮政府を助けている人々がいますそういった不法な援助をどうやってやめさせるのですか?
博士 私は、日本政府がその気になれば北朝鮮への援助をやめさせる事が出来ると確信している。中国もどうやればいいか知っている。中国は北朝鮮へのあらゆるアクセスを管理しているので確実に北朝鮮に圧力をかけることができる。
日高 日本も中国クリントン時代とは違う政権になりました。
博士 中国政府は目覚しい、ほとんど根本的といえる変化を遂げた。党中央委員会、委員会総書記中央軍事委員会の首脳をことごとく変えてしまった。10年前に立てた計画に沿って省の知事の半分を変えた中国政治における重大な変化といえる。こうした出来事は、ほとんど2004年のうちに起きたが2005年にも続く。日本は小泉首相の元、安定した政府が続いている。それぞれの国が変化を続けている・・・
日高 2005年のアメリカの計画はどのようなものですか?北朝鮮の金正日への対応策は?難しいでしょうが・・・
博士 「知っていたとしても教えられない」(会場笑)。アメリカは北朝鮮に再交渉の余地を与えるだろう。アメリカが核開発中止を望んでいることは明確に伝えてある。他の国々と一緒に経済の面で譲歩してもよいとすら考えている。だが1994年の繰り返しはごめんだ。双方が合意したが北朝鮮はだまし違反した上約束の見返りを要求してきた。2005年はアメリカの目標をはっきりさせ他の国々の協力を取り付けたいと考えている」
日高 目標とは核兵器の開発を中止させることですか?それとも金正日政権の崩壊させることですか?
博士 政権を倒す意図は持っていないが、そうなっとしても悲しむものはおるまい。(笑)
◆第三部 中国で今年何が起きるか
日高 中国について伺います。博士が去年おしゃった通り中国は経済経済発展をつづけ政治的にも安定しています。2005年も経済成長と政治の安定が続きますか?
博士 『中国にとって厳 し い 試 練 だ』まず、国内の経済開発のレベルに差がありすぎる。沿岸はヨーロッパに近いが「内陸部はアフリカだ」大勢が沿岸地方の経済に加わろうと移動を続けているため 大量の新しい仕事が必要になっている。次に、これまでのように8%〜9%の成長を毎年続けていくのは大変なことだ。3つ目は 依然として共産主義と言う政治体制をとっているが江沢民が退任する前に作った制度が憲法の一部になっていて誰でも共産党員になれる。労働者でなくとも・・・ このために共産党は今や広範囲にわたる党員を擁しており遅かれ早かれ「意見の食い違いが明らかになってくる」 このような問題に対して、一括した具体的な対応策を立てなければならない。中国の問題は時間がたつにつれより複雑になってくる
日高 コキントウ政権は期待通りよくやっていると思いますか?
博士 彼は非常にうまくやっている。
日高 彼は中国軍、軍のエリート達も支配していますね??
博士 80年代と90年代の改革で軍は縮小され予算のほとんどが経済の建て直しに使われた。国内総生産が増えた結果、軍事費に回る割合は同じとしても軍備のレベルは高くなる2005年軍事力は増強されると思う。一方、経済成長を考えれば、軍事的対決、とりわけアメリカと対決することはこの先10年はのぞまいだろう。
日高 米議会の報告書によれば中国は台湾の対岸に設置した中距離ミサイルの数を増やしています。400〜500基のDF11,DF15を設置しているといいますが、これは台湾に対する軍事的な脅しですか?
博士 確かに台湾に対する軍事的な脅しだ。だが中国が台湾に対し特に2005年軍事行動を先立って起こすことはしないだろう。台湾が独立宣言でもしない限り・・・それを別として中国は近い将来アメリカを巻き込むような軍事紛争を起こそうとは考えていない
日高 いったん、そうした行動が起こされた場合、アメリカのブッシュ政権は台湾関係法によって台湾を軍事的に支援することができます。中国のDF11やDF15に対抗してパーシングUミサイルを供与しますか?
博士 台湾関係法に関連する矛盾がある。台湾関係法ではアメリカは台湾の防衛を支援する責任がある。一方、レーガン政権による北京との協定では台湾に対する兵器の売渡を減らすことに同意している。従って脅威をどう評価するか、どの時点で挑発になるかしだいだ
日高 もしパーシングUを台湾に供与すればアメリカとロシアの間に起きたのと同じ事が起きるのでは?レーガン政権がパーシングUを西ドイツに供与した結果冷戦が終わりました。そうした事が中国と台湾の間に起きるのでは?
博士 冷戦が終わった理由はいろいろある。パーシングUは攻撃な兵器であるからして台湾に供与した場合大きな危機が起きるであろう賢い方針だとは思わない。
日高 すると2005年、この地域にはこの地域に紛争の危険はない?
博士 台湾が先を急ごうとしない限り・・・
日高 台湾政府の決断次第ということですね?
博士 その通り、台湾次第だ。
(私のコメント)
今年も去年に続いてテレビ東京の日高義樹のワシントンレポートのキッシンジャーインタビューをテキスト起こしをしてみました。キッシンジャー博士は今もなおアメリカ政府部内で多くの委員を務めており、各方面からの情報も集まっていることだろう。だからアメリカ政府スタッフがどのようなことを考えているか知ることが出来る数少ない機会です。
もちろん、キッシンジャー博士といえどもブッシュ政権の政策を仕切っているわけではありませんが、北朝鮮や中国の事に関してはアメリカの外交の第一人者だからブッシュ大統領やネオコンと言えどもキッシンジャーのパイプを無視するわけにはいかないだろう。
もちろんテレビのインタビューの発言だから表向きの発言しかしませんが、中国政府や北朝鮮の金正日が聞いたら震え上がるようなことも平気で言っている。キッシンジャーの発言からは北朝鮮は生かさず殺さずで、金正日がクーデターで倒れるか核兵器の開発を止めるかの様子を見ているだけだろう。
中国に対してもアメリカは台湾カードを使って思いのままに中国政府を動かせるだろう。アメリカ政府は直接手を下さずとも、日本や台湾や韓国を使って思いのままに中国を操れる。日本にしても裏から中国や韓国を動かして直接手を下さずとも日本に圧力を掛けて意のままに操っている。
このように間接的なアプローチ方法で黒幕は正体を表さずに、美味しいところだけを持ってゆく。このような国際外交の裏の駆け引きまで見抜くにはキッシンジャーのやり方をじっと観察して分析することが必要ですが、まさにキッシンジャーとの知能戦争に打ち勝つにはキッシンジャー以上の知能指数の持ち主でないと見抜けない。
テレビのインタビューだからキッシンジャーの表情を観察していれば、どんなことを考えながら言っているのかがよくわかる。ほとんど株式日記でも日頃から書いていることのインタビューなので、キッシンジャー博士が言っていることの裏はよくわかるだろう。台湾にしても今すぐ独立してもらっては、いざという時に台湾にパーシングUを配備しづらくなるから、台湾を曖昧な状況に置いておくのだ。
田中角栄のような怪物政治家でもでもキッシンジャーにかかれば簡単に失脚させられる。腹黒い政治家であるならば尻尾を捕まえればいくらでも料理することはたやすい。キッシンジャーのような謀略家に対抗するためには、裏を捕まれないようにして、彼の意図を先読みして手が打てるようにしなければならない。しかしそのようなことが出来る日本の政治家がいないのだ。