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パレスチナ:
大規模侵攻が続くガザ地区北部をルポ
【エレズ(ガザ地区北部)樋口直樹】イスラエル軍の大規模侵攻が続くガザ地区北部に4日、入った。同地では侵攻開始から6日間で60人以上のパレスチナ人が死亡。4日もイスラエル軍が激しい空爆で、武装ゲリラなど7人が殺害された。侵攻のきっかけになったパレスチナ側からのロケット弾砲撃も続く。際限のない暴力の応酬は、難民キャンプを戦場に変え、子どもを含む多数の民間人にも犠牲を強いている。
「戦車に阻まれ検問所へ近づけない」。ガザ北部の入り口にあたるエレズ検問所を通過した記者に、迎えのパレスチナ人運転手から電話が入った。「撃たれるかもしれない」。携帯電話の向こう側からイスラエル軍武装ヘリの爆音とともに悲痛な声が伝わる。軍から事前に通行許可を得ていたが、検問所付近は銃撃音が響き渡り、通行できるような治安状態ではない。
エレズ検問所から最大の激戦地ジャバリヤ難民キャンプまで直線距離でわずか約3キロ。パレスチナ人助手によると、キャンプ内では目抜き通り近くの学校にイスラエル軍戦車が陣取り、住民が行き交う市場方面へ砲身を向けている。
「イスラエル軍は特殊な戦車砲弾を使っている。爆発すると鉄片がまき散らされ、人間の体は切り裂かれてしまう」。難民キャンプからの情報では、死傷者の治療にあたっている医師は、特殊な砲弾の使用や空からのミサイル攻撃が、民間人の死傷者数を増やす要因だと非難している。
一方で民家の庭先や道路脇の広場など人口密集地から携帯型の手製ロケット弾を撃ち出す武装ゲリラ側の戦術も民間人の犠牲者を生む一因だ。無人偵察機と、中高層の建物に配置された狙撃手が武装ゲリラの動きに目を光らせ、ロケット弾を発射しようとするゲリラに容赦のない攻撃が加えられる。その度に民間人が巻き込まれ、その怒りがロケット弾の無差別発射に結びつくという悪循環に陥っている。
毎日新聞 2004年10月4日 21時12分