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(回答先: 経済封鎖はありえる? 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 21 日 19:50:21)
バルタン星人さん、どうもです。
拉致問題で「経済制裁」を行う腹積もりがある(あった)のなら、02年9月に平壌宣言に署名することもなければ、今年5月に再訪朝することもなかったはずです。
拉致問題がうやむやでも平壌宣言に署名し、3家族の在北朝鮮家族を引き渡してもらうために再訪朝するという恥ずべき現実が、日朝交渉の“性格”を如実に示しています。
米国政権に指示された日朝交渉である限り、国民多数派からどのように非難を浴びようとも、日本政府が平壌宣言を失効させることも「経済制裁」で交渉の流れを変えようとすることはないでしょう。
日朝交渉はたんなる日朝間の問題としてではなく6カ国協議のサブセットとして行われている外交交渉ですから、日本政府が「経済制裁」に踏み切ることは6カ国協議の枠組みを崩壊させてしまうことを意味します。
(ありえませんが、「経済制裁」に踏み切るとしたら、北朝鮮ではなく日本が残り4カ国の非難の対象になります)
米国や中国も、拉致問題の解決を重要視し日本の動きを支持すると言っていますが、6カ国協議の優先議題(テーマ)にすることさえしていないのですから“外交辞令”でしかないと判断できます。
(日本が金主であり拉致問題の解決が経済支援の出発点だと理解しているので、米国も、日朝交渉の遅れで6ヶ国協議が進展しないからといって日本政府を表立って責めることはしませんが、そろそろ決着を付けろと思っている(言ってる)はずです)
経済制裁推進派がトチ狂っているのは、ことさら“危険”な「経済制裁」を言い募らなくとも、外交上の信義に背いているから平壌宣言を失効させる可能性があると公言するほうが、安全でかつ「経済制裁」に比すことができないほどの効果があることを理解していないことです。
「経済制裁」が年間50億円ほどの効果だとすれば、平壌宣言の背後で約束された経済支援は最低でも1兆円ですから、北朝鮮にとっては200倍の“経済的損失”です。
救う会・拉致議連・メディアなど「経済制裁」を主張している人たちは、武張ったことが好きだったり、北朝鮮体制を倒すきっかけとして利用したいのだろうと思っています。
02年・04年と2回も首相が訪朝しているのですから、その会談を通じて合意したことを北朝鮮政府が履行しないのなら、「平壌宣言の失効」を持ち出すことは純外交的対応として可能です。