現在地 HOME > 掲示板 > 雑談専用10 > 372.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
「サッカーを戦争や生死にたとえる言葉を聞く度に怒りを覚える。サッカーはそうした問題よりもはるかに重要だからだ」
名将ビル・シャンクリーの言葉だ。しかし、「戦争」ほどサッカーを如実に表現した単語も珍しい。
「サッカーは他の手段をもってする戦争の継続である」。英ザ・タイムズ紙は1996年の欧州選手権準決勝でイングランドとドイツが対戦すると、こう書きたてた。「戦争論」を書いたクラウゼヴィッツの名言「戦争は他の手段をもってする政治の継続である」をもじったものだが、説得力がある。
1982年のW杯スペイン大会でイングランドサポーターがフランス側スタンドに押し寄せ、鶏1羽を殺した後、フランスゴールの後方に投げた。フランスのシンボルである雄鶏を犠牲にした「儀式」の効き目があったのか、イングランドは3−1で勝利した。イングランドの熱狂的サポーター、フーリガンは非難を浴びると、「悔しいならフランス人も英国のシンボルの獅子を殺したらいい」と応酬した。
暴力的なフーリガニズムと国粋的ショービニズムが結合する時、サッカーは極めて危険になる。
1969年、エルサルバドルとホンジュラスがW杯予選を戦った20日後に勃発した「サッカー戦争」は3000人の命を奪った。サッカーの試合中にホンジュラスサポーター2人が亡くなり、ホンジュラスに暮らすエルサルバドル人数十人が殺害されたのが発端だったが、その背景には積年の民族感情があった。両国間では19世紀から国境紛争が絶えなかった。ホンジュラス経済を掌握した在留エルサルバドル人に対する反感も大きかった。
アジア杯で中国の熱狂的サポーター「球迷」たちが日本代表に野次を飛ばし、日本サポーターにゴミを投げたという。スタジアムには「釣魚島は中国領土」「日本はアジア人民に謝罪せよ」と領土問題と歴史問題を提起する横断幕も掲げられた。
日本が7日の決勝の警備強化を中国に要請すると、中国外交部は「中国サポーターに対する日本の報道がオーバーだ」と応じた。日本の与党は一方で、火の粉が小泉首相の(靖国)神社参拝問題に飛び火するかと懸念している。
先日、わが国の大統領は日本首相に「私の任期中は歴史問題を提起しない」と述べ、与党の院内代表は「親日究明法(親日反民族行為真相究明特別法)は国内用」として日本を安心させた。中国の高句麗史歪曲にも消極的だったのがわが国の政府だ。
こうして過去を振り切った韓国が、過去を背負って戦う7日の中国と日本の決勝戦を見ながら、果たして自らを優れた民族だと誇れるのだろうか。
呉太鎭(オ・テジン)論説委員 tjoh@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/08/06/20040806000030.html