現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産36 > 199.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: [政治][経済] さあ、全面戦争だ!〜UFJなど主力行がダイエーに再生機構活用を要請、高木社長は拒否 投稿者 奈々氏 日時 2004 年 8 月 11 日 00:29:05)
奈々氏さん、どうもです。
ダイエーをどうすべきかは判断が難しいところですが、“黒字倒産”が必至の財務内容であることは確かです。
(デフレを解消した後3年ほどの猶予をどの企業にも与えるべきだと考えているので、ダイエーについても現状での破綻ないし大幅な事業縮小は避けるべきだと思っています)
UFJを筆頭とする銀行団も、追い貸しすべきか見切るべきかと問われれば、政府がそこそこ面倒を見てくれるのなら見切りたいと思っているはずです。
(元本返済が約定どおりに履行されないだけならまだ救いがありますが、存続のために貸し出し額を増加させなければならないのは重症です)
ざっとダイエーの決算書を見てみましたが、断末魔の様相を呈していますね。
1年以内に返済しなければならない短期借入金が8159億円と借り入れの80%以上を占めているのにはびっくりしました。
この短期借入金はダイエーの年間売上高(1兆4302億円)の60%近くに相当します。
営業利益が137億円で経常利益は166億円ですから、営業利益を全額返済に回しても1/60にしかなりません。
つまり、1年以内に返済できないことを承知で短期の借り入れにし、つなぎつなぎの借り入れを継続しているわけです。
長期借入金は昨年度に73億円減少していますが、短期借入金のほうは1536億円増加しています。
これは、長期借入金の元本を返済するためというレベルを超えて、特別処理やその他で借り入れが増加していることを意味します。
いちばん気になったのは、5858億円という短期貸付金(債権)の多さです。
ダイエー自身の短期借入金(債務)は8159億円ですから、その70%以上が短期貸付金に回っていることになります。
ダイエー本体の債務減らしが至上命題であれば、短期貸付金を回収して、債務返済に充当するのがいちばんいいわけですが、それができないところにグループとしての問題の根深さを感じさせます。
たぶん子会社など関連会社に貸し付けているのでしょうが、貸し付けとは名ばかりで、ダイエーが借り入れたお金を借り入れができない関連会社に又貸ししているだけでしょう。
ダイエーは、受取利息・配当金が181億円で支払利息が114億円ですから、膨大な債務を抱えていながら受取利息のほうが大きい。
これは、子会社に又貸しすることでダイエーが金融利得を上げていることになります。
元本の提供で子会社を助けてはいるが、利息で子会社から助けてもらっているといういびつな関係です。
ダイエーが今の規模で存続したいのなら、最低でも営業利益をコンスタントに500億円は計上できる体質にし、短期借入金を低利で超長期の借り入れに変更する必要があります。
債務ボリュームから言えば、1000億円を超える営業利益がなければキャッシュフローがスムーズに動かないはずです。
[ダイエー昨年度決算からの関連データ]
営業利益:137億円
経常利益:166億円
特別利益:95億円
特別損失:319億円
税引前当期純利益:マイナス582億円
法人税等調整額:マイナス209億円
純利益:145億円
繰越損失:1531億円
長期借入金:1057億円(前期比−73億円)
短期借入金:8159億円(前期比+1536億円)
一年以内に償還する社債:52億円
1年以内に返済する長期借入金:535億円
短期貸付金:5858億円
受取利息・配当金:181億円
支払利息:114億円