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(回答先: 最低でも営業利益で500億円を長期的に達成できる見通しがないと今のかたちでの存続は難しいようですね。 投稿者 あっしら 日時 2004 年 8 月 11 日 03:27:46)
8月11日(ブルームバーグ):大手スーパー、ダイエーの経営再建をめぐり、UFJ銀行など主力3行は10日、産業再生機構を活用する方向でダイエーと本格調整に入った。しかし、ダイエーは自主再建を目指す姿勢を依然として崩していない。今後は不動産の分離などで再建を確実にしたい銀行側と、機構活用なら経営責任も問われかねないダイエー側との間で調整が難航しそうだ。
UFJ銀、みずほコーポレート銀行、三井住友銀行の主力3行はすでに再生機構の活用方針を確認済みだ。ダイエーIR広報部の佐野充氏などによると、UFJ銀の担当役員は10日午後、都内でダイエーの高木邦夫社長と面談した。 4000億円を超える最大の債権者であるUFJ銀が代表として、機構を活用したいとの意向を通告。これに対し、高木社長は機構の活用を避け、自主再建に協力するよう求めたという。
OMC一部売却で740億円
ダイエーの高木社長は10日夜、千葉県の自宅前で記者団に対して「再生機構の活用は考えていない」と言明、機構の活用では平行線をたどったことを明らかにした。ただ、「ダイエーと主力3行がスピード感のある抜本的な案にすることは相互確認した」として、8月中間決算期末をにらんで主力行を説得できる計画の練り直しを行う意向を示した。
新計画の柱の1つとして、ダイエーグループは現在、筆頭株主で約53%を保有する優良子会社のオーエムシー(OMC)カード株式のうち33%分を売却する方針を固めた。売却額は740億円規模になる見通しで、1兆円にのぼる有利子負債の返済やリストラ減資にあてる。こうした資産売却を含め、ダイエーはより踏み込んだ独自案を策定したい考えだ。
銀行の事情
一方、銀行にとって機構活用の目的は再建を確実にすることにある。みずほコーポ銀と並んで2000億円前後の債権を持つ三井住友銀の西川善文頭取は6日夜、記者団に対して「計画の透明性を確保するのには機構の活用が最適」との認識を示した。3行は過去2回にわたり金融支援で有利子負債の削減を進めてきたが、「3回目」の再建支援となる今回は問題の先送りは許されないからだ。
大手行では3年間で不良債権比率を4%程度までに半減する政府目標の達成期限が来年3月末に控えている。特に6月末の同比率が10.2%と不良債権処理が遅れ、経営統合問題も抱えるUFJとしては、「不良債権」から「正常債権」へ改善したと金融庁が認めるような再建計画を上期中に策定する必要に迫られている事情もある。それだけに、専門家の間では銀行側が「力ずくで」で機構に持ち込むとの見方が有力だ。
野村証券金融研究所の溝渕明アナリストは、ダイエーの機構活用は避けられないとみる。「総合スーパーの形を維持したいダイエーと、ダイエーが不良債権でなくなるのが最大の目的の銀行側とでは、再建案の基本コンセプトに開きがある」として、双方の主張の溝は埋まりにくいとみている。将来的に負担が残らない不動産の処理法なども重要と指摘している。
また、溝渕氏は、過去にも金融支援で延命してきたダイエーについて、再建が成功しなかったことで信用力が低下しており、スポンサー含みの企業を除けば、市場からの資金調達が難しくなっている点も指摘する。銀行が厳しい計画を迫れば、時間の経過とともに、より確実で透明性の高い計画策定が期待できる機構の活用に追い込まれることもあろう。
経営・株主責任など懸念
一方、ダイエー側が再生機構の活用を避けたいのは、銀行との間で策定する再建計画に比べて厳しいリストラなどが要求され、経営の自由度が失われることや、高木社長の経営責任におよぶ可能性があるからだろう。また、過去の機構の活用例からは、支援に合わせて「減資」など株主責任を求められる可能性も高く、主力行のUFJに経営懸念問題が表面化した4月中旬以降、ダイエーの株価は急落している。
高木社長は6日、04年2月期末で約1兆円の有利子負債を06年2月期末までに半減させる再建計画を主力3行に示したことを明らかにした。金融支援を軸にした負債半減目標に加え、本業以外のグループ企業の整理・統合、赤字店舗の閉鎖、店舗の減損処理や、新規出店も念頭に投資ファンドなど外部からの資金調達案も盛り込んだという。
これに対し、主力3行と再生機構がすでに水面下で協議しているダイエーの再建計画案は、3000億−4000億円の金融支援を実施し、不動産の含み損を処理したうえで機構が買い取り、銀行借り入れを4000億円程度に圧縮する内容。ダイエーの独自案と異なるのは、食品スーパーに特化して、店舗など不動産をダイエーから完全に切り離すことと、スポンサー企業の参加が前提になることだという。
ダイエーの株価は前日比6円(3.3%)高の188円と続伸し、2日で10%以上の上昇。UFJは同1万7000円(3.7%)高の48万円(午後1時半現在)。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 平野 和 Kazu Hirano khirano1@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
浅井 秀樹 Hideki Asai hasai@bloomberg.net
Bill Austin billaustin@bloomberg.net
更新日時 : 2004/08/11 13:32 JST
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=a78FdMSnHpLM&refer=jp_japan