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今回のイラク人質事件について思うことがいくつかあるので発言させてください。長くなるのでとりあえず第一回を送ります。
まず「自己責任論」についてです。この問題にかぎらず、最近社会・経済のさまざまな分野で「自己責任論」が主張される傾向があります。その主張は、アメリカ主導のグローバリゼーションの進行と無関係ではありません。市場社会における個人の行動の基準をめぐる議論です。こういった「自己責任論」の主張自体もある問題をはらんでいる(たとえば情報の落差、弱者や社会的構造の無視、公共的機関の関与の範囲等)のですが、その問題はここでは棚上げしておきます。指摘したいことは、自己責任論は本来、個人の選択・判断の自由を認めたうえで、そのリスクはある行為を選択した個人が負うべきだというものだということです。しかし現在、3人の「人質」およびその家族にたいして主張されている「自己責任論」は、選択の自由を認めるのではなく、「迷惑をかけるからそういうことはやるな」という、迷惑責任論にほかなりません。本来の自己責任論とは反対のものです。東京外国特派員協会での家族の記者会見(3.14)の後、南ドイツ新聞の記者が日本のテレビのリポーターの質問に答えて「まるで自由の国ではないみたいだ」(記憶です。すいません。同様のことを言ったはずですがいま確認できません)という意味の答えをしたことが、この落差を象徴しているように思えます。この会見にもとづく南ドイツ新聞の記事は阿修羅掲示板でも紹介されていました。(しばてん氏による梶村太一郎氏の翻訳の転載 番号1722)