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(回答先: 爆発・・・ 2004年3月19日金曜日 [バグダードバーニング] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 22 日 22:26:28)
バグダードバーニング by リバーベンド
... I'll meet you 'round the bend my friend, where hearts can heal and souls can mend...
友よ、私の心が失われあなたさえ見分けることができなくなったら、どうか私を偉大な文明をはぐくんだ、チグリス・ユーフラテスの胸元に連れて行って欲しい。そこで私は心を癒し、魂を再生させるでしょう。
2004年3月20日土曜日
対テロ戦争・・・
今日の私は、いらいらとして怒っている。イラクに対する戦争が始まって、今日でちょうど一年。そして、誰にとっても、戦争の重圧は日に日に増しているように思われる。
去年、ちょうどこの日、明け方、戦争が始まった。私は、眠っていなかった・・・2、3日前のブッシュの最後通告から、ずっと眠っていなかった。おびえていたのではなくて、爆弾落下開始というときに、眠っていたくなかったからだ。開始、そして数回の爆音が続くと、涙が流れ落ちた。私は、涙もろいほうではない。が、この瞬間、一年前の今日、爆音を聞いてたまらなく悲しかったのだ。この気持ちには、慣れっこだった。だって、アメリカが私たちを爆撃するのは、これが初めてではなかったから。
バグダードが、壊滅してがれきと化しつつあると思って恐ろしかった。爆音のたび、その一つひとつがバグダードの重要な場所を炎上させるとわかっていた。恐ろしかった。私だったら、最大の敵にだって、こんなこと、起こりませんようにと願う。これが、”解放”の始まりだった・・・主権からの”解放”、平和といっていい状態からの”解放”、尊厳を保つすべからの”解放”。それ以来、職場から”解放”され、自分たちの町から”解放”され、侵すべからざる家庭からも”解放”された・・・家族や友人たちからも”解放”されて戻って来ていない人もいるのだ(訳注:ここでの”解放された”は、”奪われた”と同義)。
一年たって、ときどき(精一杯よく言って、ときどき)停電し、燃料は慢性的に不足しているようで、町の治安はよくない。ごくたまに町を歩くと、人々の顔は、心配と不安でやつれ疲れきっている・・・拘留されている家族はどうしているか、いつ帰ってくるのか、アメリカ軍に強制家宅捜索された家々のその後は、家族を食べさせていけるだろうか、家族を誘拐やレイプや殺害から守っていけるだろうか。
戦争から一年たって、いま私たちは? そう、衛星放送用アンテナを持ってるし、もっとお金のある人は携帯電話も持っている・・・だけど、私たち”ほんとう”はどうなってるの? いま大多数の人々はどうしている?
懸命に闘っている。黒い大波のように私たちに襲ってくる過激主義者たちと。
一時間ごとに考えている。暮らしがどこか元に戻ったなという気配が感じられるようになるまで、あとどのくらいかかるのか。
願い、祈っている。内戦が起きませんように・・・と。
不信の目で見つめている。私たちの町を歩きまわり、突然私たちの家に押し入ってくるアメリカ軍の兵士たちを。
怒りの目で見つめている。役立たずの上に、おいしい契約を外国人に分配し日毎に財布を太らせている操り人形評議会の議員たちを。自分の国のことなんかこれっぽっちも気にかけなかったこの面々こそが、ブッシュとお取り巻きに戦争をするよう懇願したのだ。おびただしい生命を犠牲にし、さらに多くの犠牲を生むことが確実なこの戦争を。
この国の南部にいるイラン人の聖職者を冷ややかに見つめている。彼が、かつて非宗教的であった国をアメリカの最大の悪夢に__イランそっくりの国に__変えようとしているのを。
見つめている。世界の目の前で、うそがばれるのを。大量破壊兵器という作り話とアルカイダという猿芝居。
それで、私たちは今どうなのか?
そう、イラクの行政機能は、’解放者たち’と’自由イラク戦士’の手で灰塵に帰してしまった。
労働人口の50%は、失業し飢えている。
夏はすぐそこというのに、電気事情といえばお笑いだ。
街路は汚れて、下水があふれている。
刑務所は、かつてなかったほど満員だ。それも無実の人々で。
イランの仕掛けた10年にわたる戦争でも体験しなかったほどの爆発、戦車、戦闘機、兵士をこの一年で見た。
家々の強制家宅捜索は続き、車は行く先々で検問のため止められる。
ジャーナリストは、’誤って’次々と殺され、内戦の火種は、それで得をする輩の手で次から次へ蒔かれている。
病院は患者であふれているというのに、患者のほかに病院にあるべきもの、なにもかもが無い__医療用品、医薬品、医師。
そして、その間じゅう、原油が流れ出しているのだ。
けれど、たくさんのことを学んだ。テロとは、恐怖をもたらす行為ではまったくないということも。テロは、ただ罪なき人々を殺害したり、自分たちとは違う人々を脅す行為ではない。断じて。そう、こういう行為を’解放’というのだ。何を爆破しようが、誰を殺そうが、かまわない。軍服を着て、戦車か攻撃ヘリか戦闘機に乗って、ミサイルや爆弾を打ち込むならば、それはテロリストではなく、解放者なのだ。
対テロ戦争なんて、ジョークだ・・・先週、マドリードはこれを証明した・・・イラクは毎日、これを証明している。
誰か安全になったと感じているかしら。だって、私たちは、ちっとも安全を感じとれない。
リバーによって掲示 午後11時2分
(翻訳 池田真里)
http://www.geocities.jp/riverbendblog/