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【ソウル堀信一郎】韓国国防省は19日、韓国軍のイラク追加派兵について、当初予定されていた北部キルクークを断念し、治安が比較的安定している中南部のナジャフなどに派遣先を変更することを決めた。派遣先の変更により、当初4月に予定されていた派遣は、2カ月遅れの6月以降になる見通しだ。
韓国政府は、昨年12月、米国からの要請を受けて、今年4月末から3000人規模をキルクークに派遣することを閣議決定している。国防省によると、これまでの米国側との協議で、キルクークを派遣先から除外することを最優先にして、派遣先の変更を検討してきた。
だが、スペインで列車爆破テロ事件が発生したほか、イラクでもテロが続発しているため、派遣先の治安状況を見極める作業を続けてきた。
韓国の通信社、聯合ニュースによると、米国は韓国との協議の中で、キルクーク地域で米韓両軍が共同駐留することを要求したが、韓国側は共同駐留によって、韓国軍がテロの対象になる恐れがあり、これを拒否したことが派遣先変更につながったという。
韓国軍は派遣時期について、4月7日に先発隊を送る予定だったが、派遣先の見直しを始めたことで、派遣時期も2カ月以上遅れる見通しだ。
韓国の追加派遣規模の3000人は、米国と英国に次ぐ大規模なものだが、昨年、イラクで日本人外交官が銃撃され、韓国人労働者2人も殺害される事件が発生したため、追加派兵をめぐり、世論が割れていた。
[毎日新聞3月19日] ( 2004-03-19-12:36 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040319k0000e030047001c.html