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ミサイルの迎撃権限 防衛庁長官に委任 国際水準目指す 国防改革自民原案
二十一世紀の安全保障環境や平成十六年末の新防衛大綱の策定を念頭に、自民党が目指す安全保障改革の全容を示す党国防部会・防衛政策小委員会(小島敏男委員長)の提言原案が十日、明らかになった。集団的自衛権の行使を認める「国防基本法」(仮称)を制定することや、ミサイル防衛(MD)で防衛庁長官に迎撃など対処権限を委任するための自衛隊法改正を行うことなどが盛り込まれている。「日本の安全保障政策を国際レベルに引き上げることが狙い」(国防関係議員)だ。
「提言・日本の防衛政策の変革」(仮称)と題された原案では、国防基本法制定やMDにおける防衛庁長官への権限委任のほか、(1)憲法九条を改正し、自衛隊を軍隊として明確に位置付ける(2)武器輸出三原則を見直し、輸出禁止対象国・地域を再定義する新たな武器輸出管理原則を策定する(3)国際協力のための自衛隊の海外派遣に関する恒久的な「国際協力に関する一般法(国際協力基本法)」を制定する(4)文民統制(シビリアンコントロール)に関連する首相補佐機能強化のために防衛庁出身の首相補佐官と制服組による「首相副官」を配置する−などが柱。原案に基づいて論議を続け、三月下旬にも小泉純一郎首相(自民党総裁)に提出する。
憲法改正との関連では、自衛隊が国連平和維持活動(PKO)をはじめとする国際平和の維持や回復を目的にする行動に参加することも明文化するよう提言。日米安保体制の実効性確保や国連の集団安全保障を念頭に、集団的自衛権の行使を認めるようにすべきだと主張している。
大綱見直しをめぐっては、自衛隊法を改正して国際協力を自衛隊の本来任務に格上げするほか、陸海空三自衛隊の統合運用を推進するよう求めている。
武器輸出については「国連決議でテロ支援国、人権侵害国とされた国々への輸出を禁止し、その他の国・地域へは厳正に管理した上で個別に可否を決定する」よう提言している。
防衛庁の組織も大幅に改編。省への昇格に加え、自衛隊の部隊運用への文官(内局運用局)の関与を改め、担当を制服組による統合幕僚組織に一元化。また、長官の補佐役である防衛参事官に文官しか任命されていない現状を見直し、自衛官の呼称も国際基準に沿って一佐を「大佐」、特科を「砲兵」などに変更する。
◇
【「提言・日本の防衛政策の変革」(仮称)原案〈骨子〉】
●ミサイル防衛(MD)システムの整備に伴って、防衛庁長官に対処権限を委任
●防衛庁出身の首相補佐官、自衛官の首相副官の配置
●武器輸出3原則に代わる新原則を制定し新たな歯止めの下で武器輸出を容認
●集団的自衛権の行使を容認
●憲法九条の改正で自衛隊を軍隊と位置付け
●防衛庁の「省」移行
●「国防基本法」(仮称)の制定
●「国際協力に関する一般法」(国際協力基本法)の制定
●防衛大綱を見直し、「基盤的防衛構想」を廃止
●陸海空3自衛隊の統合運用の推進、統合幕僚組織の創設
●参事官制度を見直し、対外交渉次官級ポストを新設
http://www.sankei.co.jp/news/morning/11iti001.htm