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ファルージャを救え#ス占領で共闘するシーア派とスンニ派【BUND_WebSite記事】
http://www.bund.org/editorial/20040425-2.htm
米軍に700人以上が殺された
イラクにおける反占領蜂起は、シーア派・スンニ派といった宗派や地域の違いを越えてイラク全土に広がっている。
連合国暫定当局は3月28日、シーア派内反米派のサドル師系の新聞「アルハウザ」の発行停止命令を出し、次いでサドル師への逮捕状を発行した。米英占領軍がサドル派への弾圧にふみきると、サドル派独自の民兵組織「マフディ軍団」が激しい抵抗を巻き起こした。4日までにバグダッド、ナジャフ、バスラで米軍との衝突が起き、クート、カルバラ等で少なくとも8カ国の駐留部隊と交戦、双方に死者を出した。こうした衝突がイラク全土への広がりを見せる一方で、3月31日、ファルージャで元特殊部隊で軍属となっていた米国人4人の惨殺事件が起きた。
4月5日、米占領軍はファルージャ包囲作戦を開始した。人口50万のスンニ派の都市に、約2000人の海兵隊員が3方向から突入、街を制圧しようとした。だが、ファルージャ住民は米軍の突入に対して激しく抵抗。これに対して米軍は攻撃型ヘリや戦闘機で住宅地に対する無差別爆撃を敢行した。一時停戦に至るまでの5日間に少なくとも700人ものイラク人が死亡。その中には子供や女性など多数の非戦闘員・一般住民が含まれている。ファルージャ市内では埋葬地が足りず、2つのサッカー場は埋められた死体でいっぱいになった。
米軍の行動は「米人殺害犯の逮捕」目的ではなかった。大量虐殺に等しい報復的暴力の行使そのものだった。親米派のパチャチ氏(統治評議会)ですら「米軍の攻撃は非合法」と断罪。イラク暫定内閣や統治評議会内部からも辞職者が続出した。ファルージャの悲劇に対する憤怒は、急速にイラク全土に広がり、米軍からファルージャ進軍を指示された新生イラク国軍は11日、「イラク人と戦うために入隊したわけではない」と命令を拒否した。
日本人人質事件をはじめ外国人拘束事件の多くは、米軍による「ファルージャの虐殺」と関連して起きている。米軍によるファルージャ包囲と住民虐殺をやめさせることができれば、多くの人質が解放されるはずだ。各国の人質を拘束している武装グループに絶望的な選択をさせないためにも、世界の人々が米軍によるファルージャ虐殺を決して容認していないことを、私たち一人一人の行動で伝えなくてはならない。
今やファルージャは、イラク民衆の反米反占領闘争のシンボルとなっている。ファルージャでの抵抗が始まってから、宗派を問わずに「ファルージャを救え」のファトワが出され、モスク礼拝のあとに義捐金と物資が集められてファルージャへ運ばれている。これまで対立していたシーア派とスンニ派が手を結び、共同した反占領闘争も始まっている。
米占領軍は一方的に停戦を宣言しつつも、ファルージャ包囲を解いたわけではない。着々と兵員増派を進めている。米軍が再びファルージャに攻め込み、大量虐殺を行うことを絶対に許してはならない。
(2004年4月25日発行 『SENKI』 1142号1面から)