現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件13 > 931.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.asahi.com/national/update/0720/003.html
横浜市内の産婦人科クリニックで、妊娠12週以上の中絶胎児を一般ごみとして捨てていたことがわかった。法律で火葬・埋葬することになっているが、一般ごみに紛れ込ませるために細かく切っていたという。12週以上の中絶を受け付けなくなった2年ほど前にやめたが、12週未満の胎児や胎盤については、朝日新聞が最近指摘するまで一般ごみとして捨て続けており、廃棄物処理法違反の疑いが強い。中絶という繊細な問題の陰で胎児の扱いに関する論議は深まっておらず、同種の問題を抱えた医療機関は少なくないとみられる。
中絶胎児を切断していたのは横浜市中区の産婦人科「伊勢佐木クリニック」(原田慶堂院長)。横浜市と中区福祉保健センターは廃棄物処理法と医療法に違反する疑いもあるとみて、同クリニックに関連書類の提出を求めるなど調査を始めた。
人工妊娠中絶は、母体保護法に基づく通知で、22週未満であれば罪に問われない。一方、人の姿をした妊娠12週以上の胎児は、墓地埋葬法で「死体」として扱い、火葬・埋葬することになっている。
同クリニックの元職員や複数の関係者によると、12週以上の胎児の中絶は、月に1、2度程度で、何年も続けられたという。元職員は「院長に命じられやむを得なかった。一般ごみに入れるために、胎児とわからないようにするのだと思った」と説明した。
この元職員が、切断の時の様子を詳細に証言した。胎児は金属の盆に載せられて流し台に運ばれる。そこではさみで体や手足を切った。ある元職員は、心の中で「ごめんね」と繰り返し、作業を続けたという。母親に「赤ちゃんを見せて」と頼まれ、「血の塊だから」と言葉を濁す一方、院長が見ていないすきに切らずに捨てた胎児も多かったという。
水子を供養するお守りを白衣に忍ばせていたという別の元職員は「仕事と割り切らざるを得なかった。でも慣れることはなかった」と話した。
15週で中絶され、同院で切断されたという胎児の小さな手足を、元職員が「いずれ世に問うときが来る」とホルマリン容器で保存していた。
人間の姿をした胎児を切断したら死体損壊罪、捨てれば死体遺棄罪になるとの判例がある。
同クリニックでは2年前から12週以上の中絶手術を中止したが、未満の中絶は続け、出てくる胎児や胎盤などをポリ袋で包み、一般ごみとして捨てていたという。
廃棄物処理法は、中絶胎児や胎盤などは、血液や体液を含んだ脱脂綿、注射針、臓器などと同じ「感染性廃棄物」として扱うよう定めている。密閉した容器に入れて許可業者に依頼し、焼却処分しなければならない。
同クリニックは昨年度1年間で、20リットル容器5箱分の感染性廃棄物を出した。主に注射針で、他の感染性廃棄物は一般ごみとして捨てていたとみられる。専門業者によると、20リットル容器5箱は、中絶を扱う産婦人科としてはかなり少ないという。
原田慶堂院長は朝日新聞の取材に「(12週未満の胎児や胎盤などは)感染性廃棄物として適正に処理している。入院施設がないので、12週以上の胎児の中絶は以前から受け付けていない」と話し、胎児の切断や違法投棄について全面的に否定している。
日本産婦人科医会は、妊娠12週未満の胎児であっても、「各県の条例の有無にかかわらず専門業者に委嘱して丁重に処理すべきもの」と、会員を指導してきた。今回の問題を受け、新家薫副会長は「人の姿をした胎児を切り刻み、ごみとして捨てたなら倫理上、非常に問題だ。医師本人から事情を聴いたうえで、事実なら倫理委員会などで処分を検討することになる」と話している。 (07/20 06:16)