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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040313-00000301-yom-soci
昨年11月に裏金疑惑が発覚して以来、不正を否定し続けてきた北海道警が12日、一転して裏金の存在を正式に認めた。静観の構えを崩さなかった警察庁も、静岡、福岡両県警で新たな問題が発覚し、会計処理の透明化に取り組まざるを得なくなった。こうした道警や同庁の対応の遅れは、身内に甘い警察組織の隠ぺい体質を改めて浮き彫りにする結果にもなった。
「こんな事態になるとは思わなかった。完全に道民感情を見誤った」。内部調査にあたった道警幹部の1人は12日、そう語った。
昨年11月、旭川中央署の裏金疑惑が発覚した直後、芦刈勝治本部長は道議会で、「出所不明の文書で真偽が確かめられない」と語り、内部調査の必要性を認めなかった。
警察の裏金疑惑は、東京や熊本、愛知、宮城などでも浮上したが、警察当局は「捜査上の秘密」を盾に追及をかわしてきた。
道警も昨年12月、弁護士グループが旭川中央署の裏金の返還を求めて住民監査請求をした際、「捜査に支障がある」として、道監査委員への協力を拒否し、請求棄却に持ち込んだ。
「しかし、このやり方が、身内の怒りを買った」と道警幹部は振り返る。
請求棄却翌日の先月10日、元釧路方面本部長の原田宏二氏(66)が記者会見をして組織的な裏金づくりを告白したのをきっかけに、道警の思惑は外れ、芦刈本部長も同17日、内部調査に乗り出すことを表明せざるを得なくなった。
こうした道警の対応に、衆院予算委員会では批判が相次いだ。
「なぜ公安委員会は指導しないのか」。小野国家公安委員長はそう追及され、何度も言葉を詰まらせた。
2000年3月に設置された警察刷新会議では、国家公安委員会がチェック機能を果たしていないとの批判を受け、第三者機関の新設を検討した経緯がある。
「道警が内部調査に手間取った場合、公安委の存在が再び問われる」。国会での追及に危機感を抱いた警察庁幹部は、道警から調査の結果を逐一報告させた。中間報告の記者会見に、本部長が出席して説明にあたることになったのも、実は同庁の指示だった。
だが、これで警察の裏金疑惑は収まる気配はない。
同庁幹部の1人は語る。
「一番初めに見直さなければならない経費の問題に、真剣に取り組まなかったことにも原因がある。ただ、今後、新たな不正が出れば厳正に対処する。身内の血を流す覚悟もある」
一方、道警の中間報告は、同じ問題が発覚している静岡、福岡両県警にも波紋を広げた。
静岡県警の幹部は軒並み取材を拒否し、福岡県警の幹部はこう漏らした。
「これで『福岡も同じ』と見られてしまう」
同県警では今月5日、銃器対策課の元警部が、約6600万円に上る裏金を作ったなどと証言。これを受けて県警は、当時の幹部などから事情聴取を始めたが、肝心の元警部とは、接触さえできていない。
別の県警幹部はこう打ち明けた。「北海道も認めた以上、我々も無傷ではいられないだろう」(読売新聞)
[3月13日10時38分更新]