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(回答先: 小泉政策と亀井政策の比較 投稿者 hou 日時 2004 年 7 月 24 日 07:40:09)
houさん、どうもです。
亀井政策の支持者らしい方々の評価だと受け止めていますが、内容がおそろしく雑です。
>【亀井A型】
>2003年 30兆円増額 2004年 8兆円増額
>2005年 8兆円増額 2006年 8兆円増額
>この案を亀井A型とよぶことにする。計算を行うと、2年目に急激な公共投資額の減
>少があるため、それに引きずられ実質GDPが減少してしまう。
「亀井氏の提案は、初年度に公共事業への投資を真水10兆円、事業規模30〜50兆円、次年度から総予算の規模を5〜10%増やし、景気刺激を行うというもの」ということであれば、起動力として初年度は大きく公共投資を増やすが、2年度目以降は一定の率で緩やかに増額させていくと解釈できます。
ですから、「2年目に急激な公共投資額の減少がある」というのは誤りです。
仮に2003年度の当初公共投資予算が50兆円として、
2003年度 50兆円+30兆円=80兆円
2004年度 80兆円+8兆円=88兆円
2005年度 88兆円+8兆円=96兆円
2006年度 96兆円+8兆円=104兆円
という推移が亀井A型政策です。
評価者は、たぶん、
2003年度 50兆円+30兆円=80兆円
2004年度 50兆円+8兆円=58兆円
2005年度 50兆円+8兆円=58兆円
2006年度 50兆円+8兆円=58兆円
と理解したのでしょう。
さらに奇妙なのは、“思惑”が加算されている亀井B型を高く評価をしていることです。
まず、評価者のお二人は、亀井A型を間違った理解のまま亀井B型にも持ち込んでいるはずです。
ですから、名目成長も2%で回復し、政府債務負担も軽減され、円ドルレートも円安傾向になるという“支え”は、「民間設備投資・住宅投資の増額幅」ということになります。
政府の予算なら国会で承認されれば実施することができますが、「民間設備投資・住宅投資の増額幅」は“思惑”でしかありません。
その根拠が、「亀井B型では大胆な財政政策に加え日銀による金融政策も連動して行うとし、広義流動性の供給は、2003年度までは3.5%に留めるが、2004年度以降は7.5%に引き上げ、政府系金融機関等を通じた融資も大幅に増加させる」というものなら、下記のような「民間設備投資・住宅投資の増額幅」は期待値の羅列でしかありません。
> 公共投資の増額幅 民間設備投資・住宅投資の増額幅
>2003年 30兆円 0兆円
>2004年 8兆円 13兆円
>2005年 8兆円 26兆円
>2006年 8兆円 29兆円
企業を何とか存続させるための借り入れ需要はけっこうあると思っていますが(銀行への債務返済が基本だから需要増効果はほとんどない)、ほんとうにGDPの需要増になる設備投資のための借り入れは、デフレ状況下ではあまりありません。
ですから、名目成長も2%で回復し、政府債務負担も軽減され、円ドルレートも円安傾向になるという評価も、“幻想”ということになります。