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(回答先: 欧州銀、収益力回復鮮明に、リストラ効果で経費率低下、米銀に対抗、英独で再編観測2004/06/18,【日経金融新聞】, 投稿者 hou 日時 2004 年 6 月 27 日 11:06:35)
新BIS規制の決定にあたっては当初、不良債権を抱える日本の銀行に大きな影響を与えるのではないか、との懸念が強かった。一九八八年に決まった現行のBIS規制が、バブル経済に乗って急速に資産を増やした日本の銀行を標的にした「日本たたき」とみられ、実際、自己資本比率八%を維持するために邦銀が急速に融資を絞り込まざるを得なかった苦い経験があったからだ。(1面参照)
新規制の決定過程では中小企業や個人向け融資の扱いがひとつの焦点だった。新規制が深刻な貸し渋りを引き起こしかねないとして、邦銀だけでなく、ドイツなどが強硬に反対。一時はバーゼル委の空中分解まで心配された。結局、中小企業や個人への融資へのリスクの掛け目を低くすることとし、最終的な合意にたどり着いた。
新規制ではオペレーショナルリスクなどに伴い新たな自己資本が必要になる一方、中小企業融資などでは規制が緩む。邦銀に必要な自己資本は差し引きで現状並み、邦銀に大きな影響はないとの見方が強い。
導入時期についても当初は二〇〇四年からの導入を目指して作業していたが、相次ぐ延期で二〇〇六年末となり、結局完全導入は二〇〇七年末にずれ込んだ。銀行に準備時間を与えることで“軟着陸”を図った格好だ。
「銀行が危機に直面するような“劇薬”になることはなさそうだ」というのが金融界の一致した見方だが、銀行に今以上のリスク管理の強化を促すことは間違いない。
(フランクフルト
=磯山友幸)