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http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20040716k0000m010162000c.html
国内のBSE(牛海綿状脳症)対策の見直しを検討する国の食品安全委員会プリオン専門調査会(座長、吉川泰弘・東京大教授)の報告書案が15日、まとまった。16日の調査会で報告書案が了承されれば、政府はBSE検査を生後30カ月未満は除外する方向で検討に入る。「全頭検査が条件」として日本が禁輸措置をとってきた米国産牛肉の輸入再開に向けた環境が整うことになる。
報告書案は、具体的な月齢は書かれていないものの、「現在の検査法では若い牛の感染の有無は検出できず、若い牛を検査対象から除いても、ほかの現行対策で人への健康被害の危険性は今よりも増えない」としている。
BSEはヒトの変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の原因とされる。国内では、01年から対策としてBSE感染源の肉骨粉の使用を禁止した上で、食肉用牛の全頭を検査し、病原体が蓄積する特定危険部位を除去している。
政府が全頭検査の除外を生後30カ月未満とする背景には、欧州連合(EU)の対象が30カ月以上であること、国内では約6割が30カ月未満で出荷されるので検査費用を大幅に減らす効果などがある。一方、米国の食用牛はほとんどが生後30カ月以下で出荷されるという。
日米政府は、米国産牛肉の輸入再開問題について8月中の「一定の結論」を目指して協議を続けており、21、22日に東京で第3回専門家・実務者会合、8月には局長級協議を開く。これまで、米国にも全頭検査レベルの厳しい安全対策を求める日本と、「全頭検査は非科学的」とする米国が激しく対立していたが、検査基準が緩和されれば日米協議が一気に進展する可能性もある。
国内ではこれまで11頭のBSE感染牛が確認されており、うち全頭検査で9頭が見つかった。1頭は生後21カ月、もう1頭は23カ月で、残りが30カ月以上で全頭検査は実効性があった。
30カ月未満を除外すると、こうした若い感染牛を見逃すことになる。また全頭検査は、消費者への「安心」を確保している面も大きく、なぜ検査体制を見直すのか、政治の責任として国民に対し丁寧な説明をする必要がある。【江口一】
毎日新聞 2004年7月16日 3時00分