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(回答先: プルサーマル再始動へ 高浜原発で07年度から [産経新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 15 日 15:57:27)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040315ig90.htm
プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を、通常の原子力発電所で燃やす「プルサーマル計画」が、実現に向けてやっと動き始めたようだ。
関西電力の高浜原発3、4号機(福井県高浜町)で使うMOX燃料の製造について、福井県が、関電の海外発注を了承する方針を決めた。
日本が将来も、原子力を使い続けていくには、計画の実現が不可欠だ。
国内では、使用済み核燃料の貯蔵が満杯に近づき、燃料交換ができずに停止する原発も出かねない状況にある。
使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、MOX燃料に加工すれば、貯蔵量を減らせる。
プルサーマルが頓挫すると、その目算がはずれる。電力業界は、二〇一〇年度までにプルサーマルを全国の十六―十八基の原発に広げる方針を掲げている。関電は、その第一号として、着実に計画を進めていかねばならない。
原子力委員会によると、海外では、すでに九か国の五十五基の原発でMOX燃料の利用実績がある。技術的にさほど難しくない。だが、日本では、電力業界がプルサーマル計画の具体案をまとめた一九九七年以来、全く進んでいない。
プルサーマルや原発を巡る不祥事が相次いだことが、その理由だ。
関電の場合、一九九九年に、MOX燃料製造を発注した英国核燃料会社で燃料検査データのねつ造が発覚、中断していた。福井県は関電の品質保証体制の改善を評価し、発注を了承するが、同じ轍(てつ)を踏まぬよう万全を期す必要がある。
最大手の東京電力も、原発の点検記録改ざんが二〇〇二年に発覚した後、プルサーマルを巡る地元との交渉は、白紙に戻っている。一刻も早く、不信を払拭(ふっしょく)せねばならない。
ウラン資源を有効活用するため、日本は、再処理などを柱とする核燃料サイクルの実現を国策としている。初の民間再処理工場も、二〇〇六年の稼働を目指して、青森県六ヶ所村で建設中だ。
電力業界は、これまで、英仏にも再処理を委託しており、すでに計約三十トンのプルトニウムが抽出されている。六ヶ所村の再処理工場が稼働すれば、これに加え、毎年、さらに約五トンのプルトニウムが生み出される。
プルトニウムを巡っては、北朝鮮の核開発問題などを受け、国際管理強化の動きが進んでいる。プルトニウムの平和利用を掲げる日本が、海外から無用の懸念を招くわけにはいかない。
今度こそ、プルサーマル実現に道筋をつける必要がある。
(2004/3/16/01:53 読売新聞 無断転載禁止)