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(回答先: もし「２０世紀の思想」というものがあるなら、間違って実現されたロシア革命とその清算を巡るものである（浅田彰） 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 6 月 14 日 23:32:12)
バルタン星人さん、どうもです。
楽しいやり取りができ喜んでいます。
構造主義、ポストモダニズムがああいう言説形態にならざるを得なかったのはなんとなくわかります。
実存性を問えばその桎梏を取っ払うための政治活動を考慮しなければならない。しかし、ロマン主義的実存主義運動の結末はナチス・ドイツという大災厄でしかなかった、半信半疑のボルシェヴィズムも「共産党官僚専制ロシア帝国」を産み落としただけだった。終戦・ハンガリー動乱・スターリン批判といった歴史の渦中に生きた知的活動者なら、“政治”はうんざりもうけっこう、“政治”への直接的なコミットはやめて“大衆”の選択に任せようと思って当然です。
（それでも政治運動にストレートに関わり続ける人は“信仰者”だけでしょう（笑）“信仰”を求めてしまう人は底が割れていない毛沢東主義に“改宗”したりしながら．．．８０年以降は保守主義や理性的国家主義も恥じる対象ではなくなったので選択肢が広がりラッキー（笑））
かと言って、知的活動者のサガで政治を忘れ去ることはできない。肥大化する国家に人々はさらなる無数の糸でつなぎとめられているから、何かを考えようとすると、“政治”が瞬く間に顔を出してくる。それは当然ながら無視できない。
そのため、どうしても「下降の思考」（分析）をネチネチやり、「上昇の思考」（総合）は、ネチネチの成果を体系化するだけで、“こうあるべきだ”や“こうしようぜ”は語られなくなる、といったものではないかと．．．（笑）だから、どうしても高みに立ったものや斜に構えた物言いにもなる。（ネグリの「帝国」もですね）
そろそろ、否応無く覆いかぶさっている“政治”がうっとしいならうっとしいで、それを霧散させるための知的活動に向かえばいいのにと思うこの頃です（笑）
【バルタン星人さん】
「さて、我が日本です。既にソ連は自壊し、まともなブルジョアやコンサバもいない、村の世話役程度が「デージン」になるような日本に、歴史的文脈と切り離され形式化された「ポストモダン」が「先端の思想潮流」として降り立ったとき、それがいかにウソ寒いものであったかということです。「ポストモダン左旋回」が、それが途方もなくバカバカしいものであるのに気が付いたということなら、まだなにがしかの救いがあります。」
“遊び”をもたした糸で国家に結び付けていた時代とシンクロしていた面もあったわけですから、ブッシュ政権以降のピンと糸は張られた現実を目の当たりにして、“政治”にふにゃふにゃの対応のままではまずいという感性は働いたのかもしれませんね。
（みっともないと思ったり、運動に投じる気もないからとあまりに口にしなかったけれど、“政治”はいつも考えていたということでしょう）
そして、国家に人々が結び付けられている糸がピンと張られているのが現実なら、反国家とは言わないまでも反政府・反体制的な物言いをせざるをえないはずです。（国家主義や政権万歳なら言う必要はないし言えば恥ずかしいことになります（笑））
【バルタン星人さん】
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/151.html
近代を完成できなかった、さびしい日本 愚民党
日本においてはモダンに徹しない限りポストモダンの夜明けは遠い？のではないでしょうか。猫に虎の着ぐるみを着せてタコ殴りにしても後味の悪さだけが残ります。そうした「遊び」は人の精神を腐食させます。」
私は、ポスト・モダンに思想的モダン過程が必須だとは思っていません。
（誤解を避けるために言えば、ポスト・モダンしか方向性がない日本に、制度や表層的思想定型句のモダンしかないのなら、それを目いっぱい活かしたポスト・モダン願望（思想ではなく）を醸成すればいいという意味です）
逆に言えば、欧米は、彼らがモダンを確立するためにはあのようなモダン思想が必要だっただけだと思っています。
＞もし「２０世紀の思想」というものがあるなら、間違って実現されたロシア革命とそ
＞の清算を巡るものである（浅田彰）
左翼思想や左翼政治運動を語るのはまだ“知の範囲”だという認識が透けて見えるといったら言いすぎでしょうか？
浅田彰氏などの知的活動者が、「その「２０世紀の思想」には、捻じ曲がって利用されたファシズム運動とその清算（敗北）を巡るものも付け加えられなければならない」と言えるようになったら、「ナチスの呪い」は吹き飛ぶと思っています。
（今はまだ、「ナチスの再評価」を知性の対象にするなぞおぞましい．．．なのかな（笑））
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。