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日本の資本家は一度も総資本の立場にたった事がない(向坂逸郎)
http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/1025.html
投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 6 月 16 日 01:42:08:akCNZ5gcyRMTo
 

(回答先: あれやこれや 投稿者 あっしら 日時 2004 年 6 月 15 日 02:58:19)

>楽しいやり取りができ喜んでいます。
ジャブでかわそうとすると重いストレートがブンブン飛んできてパンチドランカーに
なりそうです。

>どうしても「下降の思考」(分析)をネチネチやり、「上昇の思考」(総合)
>は、ネチネチの成果を体系化するだけで、“こうあるべきだ”や“こうしよう
>ぜ”は語られなくなる、といったものではないかと...(笑)
>だから、どうしても高みに立ったものや斜に構えた物言いにもなる。
>(ネグリの「帝国」もですね)
「上下」「高低」「深浅」という垂直概念は放棄しているかムキになって排除しようとしているのではないでしょうか。当然主客二元論などまっぴらごめん、本質を求めて「掘り下げて」も出るのは砂利ばかり、そのうち「裏側の表面」に抜けるだけさ...という乗りですね。奇妙な概念をでっち上げその概念を説明する概念を発明して、またさらにその概念を....どんどん横にずれて、linkをたどるうちに何処にいるのか、そもそも何を考えていたか忘れてしまうネットサーフィンの様なものではないかと。浅田彰はマルチチュードを「有象無象」と意訳しましたが地表をわらわらと得体の知れないものが蠢いているようなイメージではないかと思います。

>ブッシュ政権以降のピンと糸は張られた現実を目の当たりにして、“政治”に
>ふにゃふにゃの対応のままではまずいという感性は働いたのかもしれませんね
「左旋回」について事実関係だけで書けばもう少し前にずれてソ連邦が崩壊しこれでヘーゲルも成仏出来ると思ったら湾岸戦争でうたた寝から醒め、ユーゴがおかしくなりコソボ空爆を巡っての論争で「やっぱり終わっていなかった」と諦観したのではないでしょうか。自由になったはずのロシアでも幻滅が広がり、当時面談した敬虔なロシア正教徒のおばちゃんまで「フルシチョフの時代が一番良かった」などと言い出していましたし。

>私は、ポスト・モダンに思想的モダン過程が必須だとは思っていません。
リークワンユー(だったと思いますが)に「アジアで資本主義やるには市民社会などあるだけ邪魔、日本を見ろ」とか喝破されて、私は「万死に値する屈辱」と思いましたが「オレたちって結構イケてるじゃーん。」と前向きに考える方の方が圧倒的多数だったように思います。古い話ですが向坂逸郎が「日本の資本家は一度も総資本の立場にたった事がない」と言っていましたし、100年経っても無理だという諦念から出発すべしというのは理解します。しかし猫を育てて屠りがいのあるに虎にするというのも捨てきれないのですが、屠る前に虎に喰い殺されるか、情が移って殺せなくなるのがオチかもしれません。

>(誤解を避けるために言えば、ポスト・モダンしか方向性がない日本に、制度や
>表層的思想定型句のモダンしかないのなら、それを目いっぱい活かしたポスト・
>モダン願望(思想ではなく)を醸成すればいいという意味です)
積極的な展望は全くないのですが「日本の都合」だけで語られる極めてナショナリスティクで夜郎自大な「アジア主義」だけは勘弁してもらいたいと思います。

>逆に言えば、欧米は、彼らがモダンを確立するためにはあのようなモダン思想が
>必要だっただけだと思っています。
大塚久雄は『社会科学の方法』でウェーバーが『儒教とピューリタニズム』において「日本における普遍宗教として可能性をもった仏教の一教派」について語っている事に注意を喚起して「たぶん浄土真宗ではないか」と書いています。それ以上の記述はありませんが(網野本の影響ですが)一向一揆とドイツ農民戦争の関連でウェーバーが考えていたとすれば、農民戦争、宗教闘争という形態をとった都市の商工業者を中心とした経済的自治闘争であったが宗教指導者(ルター、本願寺)は裏切ってつぶしに回り無惨な敗北に終わった、構造主義まるだしの言い方だと16世紀にターニングポイントとなる共時的な構造があったということです。エンゲルスはドイツ農民戦争の敗北で歴史が200年逆戻りしたと言っていますが、その時本願寺が日和らなければ、今頃日本人はお念仏を唱えるモダニストだったのかもしれません。(もちろんウェーバーが日本をアジアのなかで特別視するのはウェーバーが見ていた時代日本の根拠を過去に求めた「光学的効果」であるとも言えるので話半分ということで)

>左翼思想や左翼政治運動を語るのはまだ“知の範囲”だという認識が透けて
>見えるといったら言いすぎでしょうか?
上記と関連しますが日本<で>左翼が今知的活動として何かをやれるとしたら「日本資本主義論争」に落とし前をつけることぐらいかと思います。宇野弘蔵はヒントになることを書いていて「イギリスにおいて農民層の分解まで進んだのはむしろ例外的で後発のドイツでは国家主導の重工業振興政策をとったので(イギリスの)軽工業のように土地、労働力を大量に必要としなかった。むしろ古い農業構造を温存し相対的過剰人口の受け皿にした」「相対的過剰人口がどうやって飯を食っているかは重要な問題だが原理論では取り扱えない」ということで講座派、労農派のなる、ならないとは切り口の違う話です。
「そんなもん、誰も読まねーよ」
「ま、ここ置いときますから気が向いたら見て下さい。」

>今はまだ、「ナチスの再評価」を知性の対象にするなぞおぞましい...
「生の哲学」については不案内なので保留させて戴きます。

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