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2004年03月30日
突然、頭の中で大爆発 - 頭内爆発音症候群とは
【HealingWell】想像してほしい。貴方が今夜、暖かいベッドの中ですやすやと眠りに落ちてゆくとき、突然、頭の中で大爆発が起こったら一体貴方はどうするだろうか?この症状は「頭内爆発音症候群(Exploding Head Syndrome)」と呼ばれる非常に稀な症候群である。この症候群に冒された者は、何の脈絡もなく頭の中で爆発音が鳴り響くという奇怪な症状に悩まされるのである。この症候群に冒されたある患者はその巨大な爆発音をして「音が大きすぎて死ぬかと思った」とさえ表現している。しかしこの症候群はほとんど世間に知られていることのないものであるが為、貴方がかかりつけの町のお医者さんはこの症状についておそらく聞いた事すらないであろう。しかしそれも無理はない。この症候群は1988年、英国の医師によって初めて報告された非常に新しいものであり、それ以後も医学文献上にはほとんど記述されることのない、非常に稀な症候群だからである。
しかし、文献上での報告こそ少なくとも、この症候群はおそらく確実に存在し、今なおいくらかの人々を苦しめている症候群であることは間違いがないようである。事実、2000年、この症候群について医師のジョエル・サパー氏が新聞紙上のコラムに記述したが、サパー氏はその後、読者から多数の反応を受け取り、以下のように記している。
「あのコラムを掲載した後、読者の皆さんからものすごい数の手紙を頂きました。それは手紙をくれた人の多くが、今現在そうした症状に悩まされており、そして恐怖と共に暮らしている、と書いてあったのです」。
この結果は言うまでもなく、潜在的な患者数が非常に多いことを物語っていると言えるだろう。これまでに報告されている頭内爆発音症候群の症例によれば、大抵の場合、爆発音は眠りに落ちて行くときに発生するようである。またこの症候群の発生する年代はまばらで、更に、時に爆発音だけでなく、同時に閃光を見たり、そうした衝撃により呼吸困難を併発することもあるといわれている。
この症候群は、一説にはストレスが原因であるとも言われており、また多くの場合、その症状は放っておいたら消えたという場合がほとんどであるという。
またこの症候群が他の致命的疾病の兆候として発生しているという記録はなく、またそうした爆発音が起こった際の脳波を測定した結果、一部の患者においては異常な脳波形が検出されたものの、他の多くの患者においてはそうした異常脳波は検出されなかったという。
また、そうした異常脳波がてんかん発作のものとは異なるという結果も付け加えられている。
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