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(回答先: 「命令があれば行け」これは仕事だ。自衛官はこれでお金をもらっているし生活している。自衛隊法を読みなさい!! 投稿者 hou 日時 2004 年 2 月 08 日 22:17:40)
houさん、こんばんわ。
houさんの考えは、官僚や政治家のある部分が持っている判断に近いものだと思います。
原油の問題というより、経済全体に関わる対米依存意識と見たほうがいいでしょう。
小泉首相もそうなんでしょうが、「米国が負けるわけはない、勝つ米国に付き従うことが国益に叶う」というのが、本音としては「いいことではないわな」と思っているイラク派兵を決断した最後の“自己弁護”だと思っています。(好意的過ぎる解釈かもしれませんが..)
私自身は、今回の世界構造再編では米国が思うようにはいかない(負ける)と思っていますし、万が一うまくいったとしても日本がいい目に会うことはないと思っています。
原油は短期的には“供給過剰”です。一大産業国家である日本に原油を売らなければ、石油メジャーも商売が成り立たない構造です。(もちろん、日本イジメができないとかないとかというつもりはありません)
これは、米国が中東でうまくいかず、中東産油国が原油市場で発言権を高めたとしても同じことが言えます。
何より言いたいものは、米英がイラクでそして中東で何を達成したいのかがわからないまま日本の軍隊(自衛隊)を派兵することが愚であるということです。
戦前の日本は曲がりなりにも自分が立てた戦略や政策に基づき軍隊を動かしました。良し悪しは別として、なんのために、こうしたいということが予めあって軍事行動を行っていました。
今回のイラクへの自衛隊派兵にそれがあるでしょうか?
私には、ただ米国に付き従うのが日本の国益であるという“空信念”で決定したとしか見えません。
米英はイラクでどのような政権を樹立しようとしているのか、どのような条件になればイラクから自衛隊を撤退できるのか、イラク以外の中東諸国をどうしようと考えているのかなどがわかっている(見えている)とはとうてい思えません。
近い実例としてはシベリア出兵ですね。最後までソ連領に兵を展開した日本は、列強から早く撤兵するよう促されました。列強がそうすると決めたから乗り遅れないようにというだけで、なんのために軍隊を動かすのかわからないまま軍隊を動かした例だと思っています。
小泉首相やキャリア官僚が米国に付き従うことが日本の国益だと信念をもって言えるのなら、民主党と協議して憲法を改正し、米英の戦略的決定にまでに首を突っ込めるかたちにすべきだと挑発します。
そのような挑発をするのは、大激動期にある世界でこれまでの思い込みでどこかの国に追随すれば、“片思い”を遂げることはできないと考えているからです。
(いいように使われて捨てられるだけです。米国政権にお金を貢げなくなったり、日本よりも原油購買力が高い国が出現したときの日本がどういう扱いを受けるか想像してみてください)
軍隊を動かすのなら、こういう世界になって欲しい(それは米国の覇権でもかまわない)とグランド・デザインを自らも持ち、それを米国にぶつけながら一致点を見い出し協働する必要があると思っています。
日本の資金が米国の対外軍事行動を支えていることを踏まえれば、信念をもった政治家なら、角が立たないかたちで米国に考えをぶつけることはできるはずです。
私自身はそのような日本の選択に強く抵抗しますが、戦争(占領支配)のために自国の軍隊を動かすというのなら、それくらいの覚悟と戦略をもって欲しいと思っています。