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イラクへの自衛隊派遣承認案は31日未明の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決された。民主、共産、社民の野党3党は与党が衆院テロ防止特別委員会で強行採決したことに反発して本会議を欠席、野党抜きの採決となった。戦闘も予想される他国領土への自衛隊派遣という安全保障政策上の重要な転換点で、与党が強硬姿勢を取ったことに対し、野党は反発を強めている。与党は参院での審議を経て2月6日に国会承認の手続きを終えることを目指していたが、承認日程がずれ込むのは避けられない情勢だ。
衆院本会議は派遣承認案を起立採決し、派遣反対を唱えていた自民党の加藤紘一、古賀誠両元幹事長は党議拘束に反して採決直前に退席し、棄権した。同様に反対を主張していた亀井静香元政調会長は欠席した。福田康夫官房長官は本会議場向かいの「議長サロン」にいたため、採決に加われなかった。
テロ防止特別委は30日夕、自民党委員が派遣承認案の審議の打ち切りと採決を求める動議を提出し、自民、公明両党の賛成多数で可決した。与党は同日夜の衆院予算委、財務金融委で、イラク復興支援費を盛り込んだ03年度補正予算案などを野党欠席のまま単独採決した。
特別委の強行採決を受け、民主、共産、社民の野党3党の国対委員長は河野洋平衆院議長に「一方的な採決で認められない。質疑のやり直しを求める」と伝え、本会議を開かないように申し入れた。河野議長は自民、公明両党の国対委員長を呼び、「補正予算案などの審議は丁寧にやるべきだ」と述べ、事態打開を図るよう求めた。
与野党は30日深夜まで、国対委員長会談などを断続的に開いた。自民党の中川秀直国対委員長が強行採決を陳謝し、31日午前に予算委でイラク問題の追加質疑を行ったうえで、同日午後の本会議採決を提案。しかし、野党側が拒否したため、与党は幹事長・国対委員長会談を開き、派遣承認案などを衆院本会議に緊急上程し、衆院通過を図ることを確認した。
一方、参院議院運営委員会は30日深夜の理事会で、与党が「国会正常化に努力したい」として、派遣承認案の趣旨説明と質疑のため求めていた2月2日の本会議開催を取り下げた。参院予算委は2日の委員会開会を委員長職権で設定したが、開催の見通しは立っていない。【中川佳昭】
小泉純一郎首相は31日未明、自衛隊派遣承認案の衆院通過について「各党十分審議してもらった。これからも国民の理解と協力を得られるよう努力したい」と記者団に語った。野党の本会議欠席を「審議を十分しろと言いながら審議を拒否するのは理解できない」と批判、一部自民党議員の造反に「できたら全員賛成してほしかったが、ご自身の判断だろう」と述べた。
[毎日新聞1月31日] ( 2004-01-31-02:06 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20040131k0000m010116003c.html