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(回答先: 福岡靖国訴訟 判例を曲解した違憲判決(産経新聞・主張) ― 「首相は堂々と靖国参拝を続けてほしい」 投稿者 シジミ 日時 2004 年 4 月 08 日 06:52:44)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
3年前の夏を思い出す。靖国神社の売店で「ガンバレ純ちゃんの好景気まんじゅー」がよく売れていた。
就任後初めて小泉首相が靖国神社に参拝し、話題を呼んだためだ。終戦記念日の前々日だったが、8月15日には前年の2倍以上の人が靖国神社を訪れた。
この時の首相の参拝について、福岡地裁は政教分離を定めた憲法に違反するという判決を言い渡した。
判決は首相の参拝について「職務行為」としたうえで、憲法で禁じられている宗教的活動に当たると判断した。「憲法上の問題、国民や諸外国から批判がありうることを十分に知りながら、あえて自分の信念や政治的な意図で参拝を行った」と指摘した。
首相の靖国参拝をめぐる司法の判断は分かれてはいるものの、「違憲の疑いが強い」「違憲だ」という判断がすでに何度も出ている。
ところが、今回の判決後、首相は「おかしいねえ。なぜ憲法違反かわからない」と述べた。靖国参拝は今後も続けていくという。
就任後すでに4回も参拝した首相である。自分の信念を貫く姿勢に拍手を送りたいという人もいるかもしれない。だが、ちょっと待ってほしい。首相がこだわる靖国神社とはどんなところなのか。半世紀以上前にさかのぼってみよう。
戦前の日本では、国家神道に事実上の国教的な地位が与えられ、神社への参拝が強制された。その国家神道の要が靖国神社だった。靖国神社は軍の宗教施設としての性格を持ち、軍国主義の精神的な支柱という役割を果たした。
日本国憲法が国は宗教的活動をしてはならないと戒めているのは、そうした過去の反省に立っているからだ。首相は「伊勢神宮、あれも違憲?」と語った。政教分離という点では首相の参拝に違憲の疑いがあるが、靖国神社が背負う歴史を見れば同列には論じられない。
小泉首相が個人として戦没者を追悼したいという思いは理解できる。戦場で肉親を失った遺族らが靖国神社に参りたいと思うのも自然な感情だろう。
しかし首相は三権のひとつ、政府の長である。個人的心情だと開きなおる前に自分の立場を考えなければならない。首相が参拝すれば、それは靖国神社を特別扱いし、援助していると見られても仕方がないだろう。憲法違反という司法の警鐘に素直に耳を傾けるべきだ。
しかも、靖国神社にはA級戦犯が合祀(ごうし)されている。中国や韓国は、そのため首相の参拝に反発している。
首相の発案でつくった懇談会が新しい国立の追悼施設を提言している。靖国参拝にこだわる首相はもう関心を失ったのか、計画は一向に進まない。
「違憲性についての判断を回避すれば、参拝が繰り返される可能性が高い。違憲性を判断することを自らの責務と考えた」。判決はそう結ばれている。