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【北京=佐伯聡士】中国衛生省は23日、北京でウイルス病予防の研究を行っていた安徽医科大学の女性研究生(26)と、北京市内の病院で研究生を看護した女性看護師(20)の2人が、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)に感染していたことが確認されたと発表した。また、2人の周辺で疑い例も2人見つかり、うち1人は死亡した。
この女性研究生は3月7日から22日まで、北京にある中国疾病予防センターのウイルス病予防所実験室で研究活動を行っていた。23日に列車で安徽省合肥市に戻った後、25日に発熱などの症状が出たため、29日北京に行って入院。4月2日には再び安徽に戻り、4日から安徽医科大学付属第1病院で治療を続けている。
感染疑い例の1人は、研究生に付き添って看病した母親(53)。4月上旬に発熱などの症状が出て同病院に入院したが、原因不明のウイルス性肺炎により、19日に死亡した。もう1人は、研究生と同じ実験室で働いていた北京市内の男性(31)。
衛生省は北京の実験室が感染源と判断し、実験室を封鎖した上、患者らと接触した計300人以上の経過観察を行っている。このうち6人に発熱などの症状が出ているという。
中国では今年1月、広東省で4人のSARS患者が確認されている。
(2004/4/24/01:25 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040423i512.htm