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経済財政諮問会議が今春にまとめる郵政民営化に向けての中間報告において、
郵政族議員の反発で具体論に踏み込むのは困難な情勢になっていると報じられている。
彼らは橋本行革の際にも民営化を阻止した上に、
条文に｢民営化等の見直しは行わない｣との文言を押し込み、
議論することまでも潰しにかかるという強烈な政治力を発揮してきた。
確かに、2001年の参議院選挙の比例区における
自民党の郵政の職域代表である高祖氏の得票数をみても
大量の選挙違反での逮捕者を出したとはいえ、
｢客よせパンダ｣のタレント候補である桝添氏に次ぐ第2位となっており、
医師会や建設族などの代表をも上回っている。
まさに特定郵便局長を筆頭とする郵政一家こそ自民党の最大の集票マシーンなのだ。
一方で民営化論は新聞等では取り上げられるものの、
総務省に許認可権を握られたテレビでの扱いは依然小さいため、
いまだ一般国民の間に広くその重要性への理解が浸透しているとは言い難く、
手っ取り早く｢票｣に結びつくわけではない。
そういう情況を中で、目先の選挙での勝利のみを至上命題とする多くの議員にとって、
特定郵便局長を始めとする郵政一家に媚びておいた方が
｢トク｣だと考えるのも無理はない。
そういう中で小泉があえて｢郵政民営化｣を唱えてきたのは
彼がドンキホーテ的な｢バカ｣であったためだと言えるだろう。
しかし、毎年7000億円とも言われる巨額の免税という名の補助金のもとで、
市場原理では不可能な商品で数百兆に上る資金を集め、
財投機関等の資金源となっている郵貯、簡保を市場経済に戻すために、
また、独占の下で国際的にも高額となっている郵便料金を
公正な競争を導入することで引き下げていくために、
そして、それらから派生する利権維持に狂奔し政治を歪める連中を排除するために、
｢郵政民営化｣は絶対に避けて通れない極めて重要な政策である。
しかし、前述したように目先の選挙の損得ばかりを考える
｢合理的な｣政治家には多くを期待できない情況がある以上、
小泉のような｢バカ｣を上手く使うことで、この隘路を突破していくしかない。
まさに昔から言うように｢バカとハサミは使いよう｣である。
逆に言えば、小泉が総理をやっている間に｢郵政民営化｣を実現しておかなければ、
もう、チャンスはないかもしれないのだ。
とはいえ、一方で｢バカ｣を総理にした副作用は日本を深刻な危機に陥れている。
先週も取り上げた通り、今や国内経済は疲弊を極めており、
かろうじで外需によって生き永らえているような情況である。
その外需すらも常軌を逸した為替介入でなんとか支えているものだ。
また、経済の停滞は｢財政｣や｢年金｣をも直撃しいずれも破綻寸前である。
それもこれも、小泉が｢バカ｣であるが故におかしな霊媒師にだまされて、
経済をぶっこわすような政策ばかりを強行しているからである。
今の情況を歴史的な大きな鳥瞰図で見るとすれば、
国家百年の大計である｢郵政民営化｣を成し遂げるために、
どこまで｢経済の疲弊｣や｢国富の喪失｣というコストを
許容するのかというトレードオフが問われているということであり、
それはすなわち、｢バカ｣を総理に据えることによる
コストとベネフィットの問題なのである。
とはいえ、現状を見る限り｢郵政民営化｣は遅々として進捗せず、
一方で経済の悪化はその足を速めているように見える。
また、このまま今のような経済破壊が続けば、
日本経済の良質の部分が失われ回復困難な所まで行ってしまうリスクもある。
そうなってしまう前になんとしても｢郵政民営化｣を間に合わせなければならない。
もはやギリギリの｢時間との競争｣でなのである。
そういう意味で、一刻も早く｢郵政民営化｣が実現するように、
また、逆に小泉内閣の経済破壊のスピードが少しでも遅くなるように、
広く多くの国民に訴え続けることが重要である。
そして、できるだけ早く｢郵政民営化｣だけを実現した上で
それを花道に｢バカ｣の小泉が退場し、
まともな経済常識を持った首相がそれに取って替わることにより、
日本経済の立て直しが始まることを心より願っている。
http://village.infoweb.ne.jp/~fwhh1899/index.htm
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。