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(回答先: イスラム支配層やアルカイダ的組織を信じているわけでも期待しているわけでもありません。 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 07 日 00:09:21)
オスマン帝国の時代の中期以後は、中央アジアからの民族移動が止まり、中東はかつれないような安定期に入り、イスラム教もかなり世俗的になっていった面があるのかなと思います。
しかし、米英シオニズムの侵略という危機が、皮肉にもイスラムへの回帰を強く求めるようになったといえると思うのです。
米英の「イスラム近代化(=私見ではイスラム国家の民営化・自由化)」がイスラムの何たるかを考察する機会になるとは本当に皮肉です。
あっしらさんに出会うまで、イスラム教というのは、仏教、キリスト教、ユダヤ教、ヒンズー教といった宗教の一つであり、イスラムすら冷戦の駒の一つでしかないと見ていたのですが、あっしらさんの深い論を見れば見るほど、イスラムというのは一つの文明の帰結であり、すごいんだなと思います。全世界であれだけ沢山の人が信者になっている宗教を、冷戦対立の延長でしか見れない文明認識の狭さ、狭い階級対立史観を超えた巨大な文明史の中のイスラムの位置づけなど、阿修羅の中で始めて知ったといえるでしょう。
このあっしらさんの文明論に比べたら、いわゆる左翼反体制の世界は本当に狭くて小さい。認識対象の基本が資本主義以後だから、視野が狭い訳ですね。「宗教=反動の道具」という認識しかない左翼が本物の敬虔なイスラム教徒に出会って議論すると、あまりのスケールの大きさに、ひょっとしたらショックを受けてしまうかも知れません。
既存のイスラム国家の解体・民営化が行われる現在は、本物のイスラム教が出る過渡期といえるかもしれないのですね。