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“彼ら”の制度的ゴールであり真の意味での世界支配の始まりである「新世界通貨」
http://www.asyura2.com/0401/dispute16/msg/716.html
投稿者 あしら 日時 2004 年 3 月 27 日 21:45:59:JjKc2jHknqUKc
 

(回答先: トピックの「選択と集中」 投稿者 まっくす 日時 2004 年 3 月 26 日 21:19:09)


まっくすさん、どうもです。


まっくすさん:「今後のメイントピックはここらに「選択と集中」していきませんか?

たとえば、私は通貨的に「開かれた鎖国体制」を構築する方法を考えています。詳述は避けますが、原理的にいえば、既存の通貨を外交・貿易手段として用いることで外に開き、国内に国内のみで通用する別の通貨体系を作って内に閉じる。これによってフローとストック間の、またローカルとグローバル間の不均衡を是正する、というイメージです。

重要なのは、円と新しい通貨を相互に独立して存在させず、一種の為替を通じてリンクさせる点です。庶民の視点からいえば、"彼ら"の魔手が及びにくい安心な通貨が新たな選択肢として加わることになります。このような通貨構想についてはどのようにお考えですか?」


話は拡散することになると思っていますが、『日米の「愛人関係」の正常化』と『江戸時代の鎖国(限定的開国)体制の見直し』に「選択と集中」を心がけることに異存はありません。

「既存の通貨を外交・貿易手段として用いることで外に開き、国内に国内のみで通用する別の通貨体系を作って内に閉じる。これによってフローとストック間の、またローカルとグローバル間の不均衡を是正する」という通貨制度と目的には大枠として同意します。

“彼ら”も、ポスト産業資本制=ポスト米ドル基軸通貨制のワンステップ先は、そのような構想を持っていると思っています。
米ドルに限らず先進国の通貨は国際通用性がありますが、米国も含めて、通貨が内・外に分離されることになるだろうと思っています。そこでは、ドルに代わる新しい国際通貨が生まれます。その国際通貨は、ドルと違ってどこかの国内で流通するものではなく、物理的な実在性はないものかもしれません。(物理的な存在にしたいときはどこかの国の通貨に転換する)
そして、その後に志向されるのが、内外共通の新世界通貨だと思っています。
これが、“彼ら”の制度的ゴールであり真の意味での世界支配の始まりになります。

ここに至る過程と制度の設計を示してもいいのですが、“彼ら”の智恵に委ねましょう(笑)

「庶民の視点からいえば、"彼ら"の魔手が及びにくい安心な通貨が新たな選択肢として加わる」という視点は極めて重要だと思います。

そう言っていながらなんですが、通貨は究極的には手段でしかないと考えているので、何よりも重要なのは、日本の産業力を“そのとき”まで「供給力過剰(貿易収支黒字)」で維持することだと思っています。

“新国際通貨”や“新世界通貨”がゴールドを基礎にするかたちになれば、日本が保有金と差し替えで受け取れるそれらの通貨量は170トン相当で、中国の5分の1から6分の1、米国に較べれたら50分の1ほどしかありません。
そうであっても、産業競争力があるならば、貿易を通じて稼げるのですからなんら問題ありません。(極端に言えば、“新国際通貨”は当初ゼロでもやっていけます)

しかし、金保有量はわずかで産業力も劣化したという時点で日本が新通貨制度に投げ込まれたらどうなるでしょう。貿易収支赤字分を“彼ら”が支配する国際銀行から借りるしかありません。借りたお金は利息付きで返済しなければなりません。それは、日本が“彼ら”の裁量に委ねられるようになっていくことを意味します。

国内通貨制度と同等いやそれ以上に、日本の産業基盤(国際産業競争力)をいかに維持するかが重要だと思っています。(あくまでも国民経済としての産業基盤であり、国際展開している企業の海外分を含めた産業基盤ではありません)

まっくすさん:「この辺は私の不勉強で、意味のある応答ができなくて申し訳ありません。ただ、あっしらさんが「共同体性」という言葉に籠めている内実は相当重いものだと感じます。「開かれた地域共同体」の場合もそうですが、本質的には"彼ら"の「対立と分断」「双頭戦略」へのアンチテーゼとしてなる世界像なのだと思います。たとえば、ミール共同体の「共同体性」とはどんな意味で「捨てたものではない」か、ご説明願えるでしょうか?」

クロポトキンの「相互扶助論」は、彼が貴族出身であるとしても、ロシアの農村共同体で歴史的に育まれてきた価値観や生存様式に立脚したものです。
それをツアーの収奪形態や土地に縛られた無知で自立心のない人々の生き様として批判するのは“近代人”にとって容易なことですが、過酷な地理的条件で自分(家族)が生き抜くために他者とどういう関係を取り結びどう活動しなければならないかを、抽象的な理屈ではなく、身体(頭も含まれます)で追及し会得した歴史はとても重いと思っています。

近代ロシア文学が、戦後ある時期までの日本の青少年に愛読されたのは、ロシア的共同体が育んだ価値観に親近性があったからだと思っています。


あっしらさん:「日本の心性で“彼ら”の精神的基盤を全面的に受け入れ、日本の智恵で“彼ら”の智恵を超えるものを紡ぎ出せば状況が変わるはずです。(“彼ら”の心性を拒絶することからはそこに到達できないと思っています)」

まっくすさん:「「“彼ら”の心性を拒絶すること」は私にもできません。むしろ「“彼ら”の心性」が不可解(頭で理解しても気持ちが向かわないという意味です)であればあるほど、「多様性の社会」などいう空言でメシを食っている日本人の「心性」が頽廃してきているのを感じます。向こうは非常に頑強で、こちらは何だか柔らかい。ベースには、(何だか和辻みたいでイヤですが)砂漠・荒れ地と森の違いがあるんでしょうかね?

ユダヤは土地を持たないことから(唯一神に究極する)抽象能力を深化させた。彼らに風土はやさしいものではありません。アングロサクソンの土地は枯れている。余所から奪わないと豊かさにありつけません。そこでは、すべてをプロセスとしてゲーム(獲物)化する知恵が発達した。

片や日本は、基本的に風土が人にやさしい。もちろん放っておけば森がせり出してきて、とても里山なんぞ存在し得ない。そこで「手入れ」する発想、技術が高度に発達した。

どうも人間は自然を含めた「身体」を再考しないと、この先行き詰まるような感じです。」


メソポタミア原野があるとはいえ砂漠と荒地に覆われたアラビア半島の過酷な条件とセム系諸宗教(価値観体系)は密接なつながりがあると思っています。
そこで数千年、数万年と歴史を積み重ねてきた人たちと日本列島で歴史を積み重ねてきた人たちの心性も智恵も大きく違うのは当然です。

古代イスラエルの民(というより支配層)は、「バビロン捕囚」で大きく変わったと思っています。ユダヤ教はバビロニア由来でありイスラエルの地に戻った支配層の新しい支配手法として浸透していったと思っています。

商業活動や金融活動はお金の勘定が基本ですから自然と抽象思考が身につきます。
そして、商業も金融も、ある主体と別の主体のそれぞれの活動成果や活動力をつなぐことで利益を得る活動ですから、「余所から奪わないと豊かさにありつけない」構造になっています。

ユダヤ人の場合は、古代イスラエルの滅亡以来タルムード主義に転換したことで、宗教規定の解釈や現実問題を自由にあれこれ論議する土壌が生まれました。(それまでは祭祀階級の決定に従っていた)
これはこうとも言える本当にこう言いたかったのではないかといったことを屁理屈まで含めて喧々諤々論議するなかで、抽象思考と論理構築の力が“民族的特性”として醸成されていったはずです。
これが、「ユダヤ人は優秀だ」と言われる所以です。近代は、抽象思考と論理構築の力に信を置く世界ですから、そのような能力に秀でたユダヤ人が優秀だと思われるのは自然です。


まっくすさん:「同じテーブルに着くには、まずもって何か強力な交渉の武器を持たねばなりません。やはり(という接辞が膨大な可能なる選択肢を飛び越えますが)、国富を担保とした「共同体」的通貨(地域通貨とは似て非なるもの)しかないのではないでしょうか?」

産業基盤を国富(ストック)と考えるなら(土地や株式ではなくそう考えるべきです)、産業力を担保に、心性と智恵で渡り合うしかないと思っています。
通貨は、「共同体」的通貨として自由度があるに越したことはありませんが、“彼ら”のお仕着せでも智恵で換骨奪胎することもできます。


まっくすさん:「日本は隅々に米軍基地が置かれ、国際法を純粋に解釈すれば、いまだにアメリカ(連合国)の占領下にあります。自主憲法を言い出す前に、まずやるべきことは貨幣改革だと思います。 」

自主憲法は、“精神”的意義以上のものはそれほどないと思っています。その意味では、現憲法の追認国民投票でもいいと思っているくらいです。

貨幣改革は、“彼ら”の最重点ウォッチ対象であるはずですから、それをかいくぐってやれる改革は限られていると思っています。(虎の尾を踏む改革はできません)

私は「ユダヤ首謀説」ではないので、ユダヤ人たちが“知的執事”として仲間に迎え入れられている現実を参考にするのも一興かと思っています(笑)
「虎穴にいらずんば虎児を得ず」ではないですが、お仲間のふりをしながら、抽象思考と論理構築の力で気がつかれないかたちで“別の方向”に“彼ら”を誘導するという芸です。
(冗談めかして書きましたが、『日米の「愛人関係」の正常化』に深く関わるポイントだと思っています。“彼ら”の知的執事は、優れた抽象思考から生み出された論理には違う主張であっても一目置くはずです)

経済成長や国民生活の向上を批判することは“彼ら”もやりにくいでしょうから、現状の制度を利用した国民経済主義政策が、“彼ら”との軋轢も少なくて済むと思っています。

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