現在地 HOME > 掲示板
> 議論16 > 640.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 議論16 > 640.html
★阿修羅♪
|
|
| Tweet |
(回答先: [自民憲法調査会] 「前文は書き換える」を柱の報告提示（毎日新聞） 投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 3 月 10 日 19:05:02)
【健全な愛国心のほか、
（１）日本の歴史、伝統、文化、国柄
（２）日本の目指すべき方向と理念
（３）誤った平和主義、人権意識への戒め
（４）環境権、循環型社会の実現――など。
現行憲法が明記している国民主権、基本的人権の尊重、平和主義はそのまま残す。】毎日記事より
私の感想。
（１）について。
愛国心というものは、ひとそれぞれであって多様な形態をとるんじゃないかな。
健全な愛国心といっても、心であるのだから、それは、どこまでいっても【個人の心情】である。それにもかかわらず、個人の心情はかくあるべきというようなことを憲法に書き込みたいのだろう。
しかし、それは個人の尊厳を基本とする憲法の価値観に合致しない。書くなら１３条をきっぱり捨てるしかない。
また、確かに日本的な、伝統・文化・国柄というものも観念できるけれども
そういうものは、まさに非常に多様性に富むし、文化にいたっては、
これぞ、日本文化だという誰もが認めるようなものをピックアップしたとしても
特定の観念を国家が支援することになり、結果として、少数者の文化を圧迫することになりかねない。１３条の【個人の尊厳】１４条【法の下の平等】１９条【思想および良心の自由】に矛盾してしまわないように、そういう規定を書き込むのは、ほとんど不可能なのではないかな。
ずばり 大 矛 盾。
（２）について
要するに、国際貢献と書きたいのだろうけれども、
そういう方向性は、その時代、その時代時代の政治状況にある国民が選ぶことなのであって、将来にわたって普遍的理念として拘束するとうたうような、前文のなかに、将来の国民が選ぶべき国際貢献のありかたまで、書き込むのは、不安がある。
理念としては確かに素晴らしいけれども、
インタラクティブに分析しなければならない事柄じゃないか。
【小さな親切大きなお世話】的なODAをたくさんやらかしている日本なんだしね。
我が国は、これから財政的に破綻して没落する可能性を秘めているのであり、
国家は、個別の人権保障とりわけ年金制度などの生存権の充実にこそ力をそそいでくれなきゃ困るわけで、国民生活が苦しくなればなるほど、１９世紀的な国家観（マルクス主義の洗礼をうけた近代の国家観）が見直されることになるでしょう。
とりあえず、国際貢献は憲法上の要請とはせず、個別立法で実現するべきでしょう。
国 際 貢 献 は い ら な い 。
（３）誤った平和主義
そういう言葉のニュアンスに、正しい戦争いわゆる【正戦論】が延長線上に見える気がしないでもないですが、現行憲法の理想が高すぎて非現実的だ、という意味において理解すれば、
９条も法であり、高すぎる理想のために、結果的に法の支配を達成できない、無理な解釈を編み出し続けなければならない、という不健全な状態から脱却すべきである、という論理には賛成するけれども、
現代における戦争の態様や志向性を語らずに、昔ながらの【国家による侵略】禁止という条項を書き込めば足りるとするならば、十分な議論が足らないのではないか。
現代の戦争におけるテロリズムを分析したうえで、真の平和への道程を書き込むというのなら、現代に即した新しい平和主義条項を規範化することに反対しない。
ただ、全体主義・独裁バスターズという軍事的に積極的な行動は、戦いに勝ち、ばたばたなぎ倒したあとには、そう簡単に平和をもたらさない、というのが普遍的真理のように思える。
しかし、現行平和主義はそのまま残す。端的にそれでいいように思える。
（４）
環境権は、個別人権としての位置づけが困難。政治家らの本気を疑う。
まず、９２年のリオサミットで示されたSDなどの理念の再検討するなど、グローバルな地球環境問題まで十分に議論してほしい。
総理も公約に掲げていた環境と経済の両立も、
京都議定書の顛末があのざまであるし、絵に描いたもち。そもそも、【経済と環境の両立】という言葉の用法自体、考え直してほしいと思っています。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。