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(回答先: 「国の規制」ではなく「国を規制」が憲法の本旨:「戒める」相手は国家機構である 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 19 日 19:48:03)
レスがついていたのにいま気がつきました。
>憲法というものが国家と国民の関係においてどういう性格のものかあまりわかっていない人たちが、政治家(国会議員)やメディアにいるようだ。>あっしらさん
最近の憲法調査会をみても、以下のような光景がみられた。
憲法調査会は学生の憲法学の講義じゃねぇんだぞ、頼むよ議員さん。
+ + + +
平成16年2月5日 (木)
会議名 : 憲法調査会最高法規小委員会
【共産党 山口富男】
今日の議題で、近代立憲主義というものをずいぶん強調されましたけれども、憲法で定められた規範上の問題が、現実にきちんと運用されていないという指摘がいろいろな角度からされましたけれども、だったらそこの溝を埋める努力というか、解消する方向、これについてはどういう見解をお持ちですか。
【横田参考人 九州大学名誉教授 】
これはまことに失礼ではございますけれども、基本的に、天皇の問題だけに限らず、憲法というものの位置づけを、国会議員の皆さんを含めてもう一回きちっと定義づける必要がある。
憲法というものは、国民が守る文書ではございません!
主権者国民が、権限を国家に預け、国家をしばる文書、これが憲法なんですね。
ですから国会議員であれなんであれ、権限を委託されている者は、憲法に書いてある権限以上のものは持っていない。そして、それが必要な場合には、国民に言って憲法を改正してもらってその権限をもらう。
それが近代立憲主義のすじなんですね。
そのあたりが曖昧になっている。
これは、ほんと失礼ですが、
例えば、今の天皇が即位するときに、【国民の皆さんとともに憲法を守る】という言い方をしました。
剣璽等承継の儀のときには【皆さんとともに】といったんで、たまたまそこにいらっしゃるのは公務員ですから、これは結構なんですが、そのあとの記者会見のときに国民の皆さんとともに憲法を守るとおっしゃったんですけれども、これは現在の憲法からいいますと、もってのほかでございます。
国民が憲法を守らせる側でございまして、公務員、天皇含め公務員は憲法を護る立場でございます。
それをいっしょくたにするということは! 近代立憲主義の基本が…曖昧です。
これはしかし、逆に護憲派にもいえます。
護憲派が金科玉条のように戦後つくりました【新しい憲法の話】というものを持って回りますけれども、あの中にも、【みんなで守っていきましょう】ということを書いている(一同笑
したがって戦後の出発点の所から、これはもうご承知の通り、日本国憲法を私たち国民が、自ら作ったわけではないですね。血を流して汗を流してつくったわけではない。
その意味で、理念は、言葉は、なんとなく入ってきているんです。ですが、その基本的理念が学校の教育におきましてもいろんなところにおきましても落ちているわけです。
憲法とはなにか、という基本の問題ですね。
国民が守るものではないんだ、権限を規制するという基本的な観点、この観点が落ちたまま議論している、これがあらゆるところに影響している。
天皇の問題においては、それがもっとも端的に出てきている、そういう問題だと思います。