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(回答先: <15>第2部 実態(4)苦肉の策 画像システム 跡利用の影(上)[不平等の源流/琉球新報] 投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 22 日 09:55:54)
返還前の立ち入り調査の必要性を訴える宜野湾市の比嘉基地政策部長=13日、宜野湾市役所
日米特別行動委員会(SACO)で返還合意した普天間飛行場の面積は約四百八十ヘクタール。地主数は二千七百余人に上る。返還と同時にスムーズな跡利用を始めるには、事前の環境調査が欠かせない。
宜野湾市は二〇〇一年八月、ボーリング(掘削)調査を軸に、地質や地下水位の観測、鐘乳洞の分布などを探ろうと、在沖米海兵隊に対し、普天間飛行場への立ち入り調査の許可を求めた。
翌九月になって、海兵隊の外交政策部(G5)から返答があった。
「私どもの立場では、許可を与える権限がありません」
回答文は「沖縄における海兵隊基地は、SACO最終報告を前進させ、返還のためのスムーズな所有権移転が確実なものになるよう、その付託を受けている」と記していたが、立ち入り申請は、日本政府を通じて、日米合同委員会にすべきだとかわした。実質的な拒否回答だった。
同市の比嘉忠信基地政策部長は「返還に向けた本格調査のためにも、環境汚染などの可能性がある地点を中心に、無駄なく効率的に調べる必要がある。事前の自然環境調査は欠かせないが、実現しない。特に9・11同時テロ後、米軍側の反応は厳しい」とため息をつく。
那覇防衛施設局の内部文書に、基地問題の懸案を記した「平成ュ年度概況説明・引継資料」がある。文書は、基地返還に際して環境汚染が見つかった事案を列記した上で、「今後の問題点と対応」の中で米軍との関係を挙げている。
「環境問題に対しては、情報の透明性を確保し、少しでも県民の不安感をなくすことが肝要だが、現地米軍は『土地の返還における環境調査は、返還前・返還後も含め、日米間で協議する問題』とし、中央の問題としている。当局が現地米軍に対し、返還予定地の使用実態等の情報、資料を求めても、入手不可または相当の時間を要している」
環境調査に対する米軍の非協力的な態度を指摘した上で、文書は「県が要請を検討している基地内事前立ち入り等の日米間での制度のルール化、政府としての対応は不可欠」と記し、県や基地所在自治体と同じ目線に立っている。
在沖基地を抱える現地局は対応が急務としているが、地位協定三条による米軍の「排他的管理権」を前に、返還基地の事前立ち入り調査の枠組みは定まっていない。
宜野湾市軍用土地等地主会の比嘉敬子事務局長は「普天間返還を見据え、きちんとした環境調査が必要だが、立ち入り調査もできない。北谷のキャンプ桑江の返還跡地で有害物質が見つかったことで普天間の地主も不安を募らせている。人ごとではない」と懸念する。
比嘉氏が挙げたキャンプ桑江の北側(約三十八ヘクタール)では、〇三年三月の返還を見据え、施設局が事前調査を打診したが、米軍側が拒否していた。
返還地で相次いで有害物質による汚染が見つかる事態が続く中、返還予定基地の事前調査の重要性が照らし出されている。
(地位協定取材)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/special/unequal/unequal.html