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イラク派兵 日韓苦悶(朝日)
ベトナム戦争では「補給部隊」として戦地に引っぱり出された韓国軍が、
やがて戦闘の主力部隊として戦わされるはめになりました。
それと全く同じことが、いま再びイラクで繰り返されようとしています。
http://www.creative.co.jp/top/main.cgi?m=248
日本の自衛隊のイラク派遣も、名目は「人道復興支援部隊」ですが、
状況次第では「戦闘部隊」として戦わざるをえなくなるでしょう。
そのきっかけは、自衛隊に犠牲者が出たときでしょうか。
「このままでは犬死にだぁ。テロに屈しては意味がない」と、
日本国内の感情的な「好戦の空気」が「非戦・反戦の叫び」を排除し始めたとき、
韓国のようにゲリラと戦う特殊部隊も含めた戦闘部隊を送り出すような気がします。
「赤ずきんちゃん」ではありませんが、
ほんのわずかではあってもいざドアを開けてしまう(憲法違反のイラク派兵)と、
もう元には戻れない事態に飲み込まれてしまうのではないでしょうか。
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http://www.asahi.com/column/funabashi/ja/TKY200312040141.html
小泉政権は、自衛隊のイラク派遣問題でのたうち回っている。世論調査では国民の70〜80%近くが派遣に反対だ。韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権もイラク派兵問題で七転八倒している。すでに派遣した700人に加えて新たに3000人の部隊を増派する方針だが、ここでも国民の70〜80%近くが反対している。
日本の外交官が2人、韓国の技術者が2人、イラクで殺害された。両首脳とも「テロには屈しない」と言明しているが、現地は、占領勢力に対する土着ゲリラ戦の様相を呈している。どちらも政権に対する国民の信頼度は揺らいでいる。来年、韓国は春、日本は夏、それぞれ選挙がある。
ただ、派兵賛否の力学と方向をめぐって、両者の間に違いもある。
▽日本では野党が派兵に反対だが、韓国は野党(特に、ハンナラ党)が賛成し、政権をせっついている。(与党政治家の一人は「増派は野党に押し切られた形を取るのがいい。何かあったときその方が逃げられる」と言った)
▽日本では、年配層に反対が強いが、韓国では若者が反対勢力の主力だ。いずれも戦争経験が影を落としている。ざっくり言うと、日本では先の大戦経験世代は反対。韓国では、朝鮮戦争経験世代が支持。韓国の年配層の場合、「派兵が米韓同盟強化に役立つ」との期待が強い。
▽日本の防衛当局からは陸上自衛隊派遣への慎重論が聞かれるが、韓国の国防当局は最初から積極論を展開している。「イラク行きを志願する兵士が殺到、競争倍率は11倍」と国防関係者は言っていた。軍人の昇級と軍功への意欲が旺盛だ。
日韓とも、派兵の最大の理由は米国との同盟関係の維持である。ただ、韓国の方がこの点をより明確に強調している。
青瓦台(大統領府)高官はこんな風に説明した。
「過去5年間、韓国内で反米感情が蓄積した。米国内でそのことに反発が強まり、韓国に対する見方が厳しくなっている。イラク派兵はそうしたことも考慮しながら決めざるを得ない」
「もし、米国がイラクで失敗して撤退することになれば、一大事だ。そうなれば北朝鮮は米国を真剣に扱わなくなる」
米国に見捨てられないよう、北朝鮮に対する抑止力を維持、強化するよう、派兵目的はきわめて具体的だ。それだけ韓国は「信頼に足る同盟国」としての挙証責任をより切実に感じている。政府高官は「米国は日本には不満を言わないのに、韓国には言う」との“不満”を漏らした。「最初、米国がひそかに求めてきたのは軽歩兵師団だった。約1万人だ。このほど来韓したラムズフェルド(米国防長官)は押しつけがましいことは一切言わなかったが、なんだ3000人か、と内心の不満を隠さなかった」(同高官)
しかし、自衛隊を軍隊として派遣することがままならない日本と違って、韓国は軍隊を歴(れっき)とした軍隊として派遣することができる。3000人の内1600人は特殊部隊とみられている。ゲリラ勢力と戦う使命と能力を持つ。
「自分で自分を守れないような兵隊を出して何かあったら、みんなに迷惑をかける。それこそ何のための派遣か分からなくなる」と政府高官は言った。
自分のことは自分で守る気概である。国会には5000人の増派を主張する声もあるが、それは自己完結型「自衛」を重視するためだ。
日本には日本の事情がある。しかし、この気概が、自分で自分を守る気概が、日本には欠けている。
その韓国も自前で調達できないものがある。まず、インテリジェンス(政策・作戦情報)だ。
「それが一番弱いところだ。ここだけは米国に依存せざるを得ない」と車栄九国防省政策室長は言った。
もう一つ、「出口戦略」を自分で描けない。派遣したものの、いつ、どのような状況になれば撤退するのか、自分で決めることが出来ない。車室長はそれも認めた。
「韓国が主要な役割を果たしているわけではないから……。ここは米国と密接に連携しながら、決める以外ない」
ところで、韓国は日本の派兵をどう見ているのか。派兵する日本と、派兵しない日本のどちらが望ましいのか。
李敬在国会議員(ハンナラ党)は次のように答えた。
「日本も自衛隊を出して世界の平和のために貢献する時だと思うし、期待する。同時に、これまでの日韓関係に照らしてみて、日本の派兵が平和憲法を修正する動きを加速するのではないかと懸念する。自分はその二つの気持ちの間で揺れている」 (2003/12/04)
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