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「外交官殺害事件」は、野球の「日本シリーズ」のように数日間はわいわいがやがやと騒がれていたが、今では自衛隊派兵基本計画の閣議決定問題にシフトし、なにかもう終わってしまった事件であるかのようにほとんど扱われなくなっている。
命を賭けて勇敢に使命を全うした有能な外交官として賛辞が送られるとともに、配偶者や子供たちを悲嘆の淵に投げ込んだテロの犯罪性と非人道性が強調され、テロに屈せず自衛隊をイラクに派兵することこそが国家や国民に託された責務であると利用されたことで、「外交官殺害事件」の役割は終わったしまったかのような印象を受けている。
政府やメディア(とりわけ読売新聞社や産経新聞社)は、イラク派兵に利用できるものはそのために大きく扱うが、イラク派兵を阻害するようなものには蓋をするという姿勢を貫いている。
政府は、遺体から摘出した銃弾の種別を非公表とし、遺体映像へのアクセスリンク先を掲示したサイトや遺体写真を掲載したメディアに抗議と削除要請する一方で、四輪駆動車がようやく返還されて限定的ながら日本サイドで捜査が開始できる条件を手に入れながら動こうとしていない。
メディアも、派兵される自衛隊員の安全性を口にしていながら、「外交官殺害事件」にまつわる疑義や米国(米軍・CPA)がとった対応の問題点を明らかにしていくことが派兵される自衛隊員の安全に大きく関わるというのに、真相究明を求めていく姿勢を失いかけている。
このような日本であることは承知の上だが、「外交官殺害」というエポックメイキングな事件があっという間に過去の事件になってしまう現状に唖然としている。
多くの国民はデフレ不況のなか家族の生活を守るために日々頑張るしかない状況に置かれている。
自分の身の回りで起きていることならいざしらず、それを超えた事件や動きを追いかけ続けることはなかなかできず、それらが意味することをじっくり考える余裕もない。
だからこそ、少ない所得であっても所得税や消費税を納めて国家機構の活動を支えているのである。
政府や国会がその責務を果たさないでどういう存在意義があるというのだろうか。
商売人のメディアにそのような義務があるとは言わないが、「社会の木鐸」を自認し、特権的地位を「国民の知る権利を代行している」という説明で正当化してきたことから、政府に準じる責務があると言える。
様々なメディアを通じてなんとなく知っている気になっているが、「外交官殺害事件」が11月29日の何時に起きたかという基本情報さえ明確にされていないのである。
二人は尊い命を日本とイラクに捧げたということでいいのだで済ます政府やメディアは、カス政府(カス国会)でありカスメディアである。
法律を決め政策で我々を制御し我々から税金を徴収する政府や国会がカスで、自分に関わりがある身の回りを超えた情報を発信しているメディアがカスであるというとんでもない状況のなかで生きていかなければならないのである。
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「ニューズウイーク日本版12・17」に、「外国人狩りの悪夢の中で」という記事がある。
その記事のなかに、「外交官殺害事件」に関わるものがあるので引用する。
P.21
「韓国人工事業者や日本人外交官が襲われた事件では、犠牲者は車に乗っているところを、並走してきた車から銃弾を浴びせられた。韓国人が乗っていた普通の車は、弾を防ぐには役には立たなかった。
日本人外交官が乗っていたのは軽い防弾装甲を施した車両だったが、やはり役に立たなかった。3〜4台の車に乗り込んだ襲撃犯は大口径の機関銃を使用したらしく、銃弾は車の窓を簡単に貫いた。」
※ 銃撃に使われた火器はレバノン人運転手から摘出された銃弾からカラシニコフ(自動小銃)という説も出ているが、ニューズウイークは、それとは異なる「大口径の機関銃」説をほのめかしている。
機関銃であれば、窓から身を乗り出して銃撃したと考えるより、装甲車両やトラック荷台に据え付けられていたと考えるほうが妥当のように思われる。
「外交官殺害事件」は始まったばかりで、基本的な事実究明でさえこれから調査しなければならない事件なのである。
★ 参照書き込み
『射角と正確度からトラックの荷台などに設置された“軽機関銃”による銃撃らしい』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1734.html )
Kotetuさん:『Re: 乞う研究:別途、カラシニコフの弾と米軍の軽機関銃の弾は互換可能の情報あり。>カラシンコフ(AK47)と確定する情報はないと思う』
( http://www.asyura2.com/0311/war44/msg/474.html )