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件 名 : 2003.12.06 軍服姿で反戦を訴えるベトナム戦争復員軍人
差出人 : 山本史郎
送信日時 : 2003/12/06 20:07
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フリーMLメッセージNo:369
http://www.freeml.com/ctrl/html/MessageForm/organizer-news@freeml.com/369/
2003年 12月 6日 土曜日 □□□□ □■
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◇◆ 名誉戦傷勲章の将校はコロラド州の有名な平和活動家
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ベトナム戦争の復員軍人が米国の戦争を非難
デンバー・ポスト 12月5日 (英字報道から訳)
http://www.denverpost.com/framework/0,1413,36~6439~1808983,00.html
ブライトン発/ベトナム戦争からの復員軍人であるチャールズ・エリ
ストンは、若い頃を思い起こしている。「私は保守党員だった。その頃
は、戦争に抗議する者は気の触れた連中=敵のスパイだと考えてい
た」。
今日では、元上級准尉エリストン(55歳)は率直に戦争反対を訴え
る活動家であり、自分自身の信用を得るために彼は軍の制服を着用
している。軍服は清潔で、彼のベトナム戦争時の勲章と名誉戦傷勲
章、花輪と星をあしらった銀の空軍記章は、彼が古参の空軍飛行士
であることを確認させる。
エリストンはまた軍服のうえに飾りピンをつけている。その一つには
「永久平和のための永久戦争には反対」と書いてあり、もう一つには
「戦争に反対するベトナム復員軍人」と書いてある。
1年と2ヶ月前、彼は完全な軍服姿に身を包んで、デンバーで開か
れた反戦集会に初めて出席した。もう一人の復員軍人が、彼に「石
油のための血を流すな」という看板を手渡した。「ブッシュはウソをつ
いた。われわれの兵士は死んだ。作り話はやめろ」と書いてあった。
彼は戦争に反対するなかで不快になることもあるけれども、エリスト
ンは即座に「これは私のことでも、私の負傷、私の話のことでもない。
メッセージなんだ」と語る。戦争と戦争の結果について話すのに、軍
隊が私に特別の信用を付加するようなので、私は軍服を着ているだ
けだ。「軍服を着てないと、私は一つの意見を持った男にすぎない。
軍服姿のおかげで、私はまさしく意見を持つ元軍人になれる。その違
いが生じるんだと思う」。
エリストンは1970年4月1日にベトナムに到着し、ちょうど三週間
後に帰還した。敵の期間銃弾によって彼のアゴが吹っ飛ばされ、歯
が外に出てしまったあとのことだった。戦闘飛行をおこなって七日目、
ベルUH−1イロコイの副操縦席に搭乗しているときに撃たれた。そ
の機種は「ヒューイ」という名前で知られており、世界でもっとも広範囲
に軍用ヘリコプターとして使用されるようになった。
彼の乗ったヘリコプターは、包囲された特殊部隊チームに補強兵を
送り届ける縦隊の三番機だった。着陸地点はジャングルをひり開い
たところで、彼らは気づいてなかったが、その時には北ベトナムの第
57ライフル連隊に取り囲まれていた。二日前には、同じ着陸地点に
彼らは400人の補強部隊を送り届けており、敵からの砲火は受けな
かった。
ヘリの一番機は安全に着陸して離陸したが、しかし二番機は猛然
たる砲火を浴びて撃墜され、着陸地点はその残骸でふさがれた。「二
番機が墜落したとき、われわれは最後の着陸を試みていた。『敵の
弾幕に突っこむな』と言われるが、われわれは他に選択肢がなかっ
た」とエリストンは話した。彼の乗るヘリコプターを襲った敵の砲火で、
乗員一人が死亡し、彼ともう一人の乗員が負傷した。
国に帰って一ヶ月足らずが経過する頃には、「漠然とだが、戦争に
勝利するのはあの農民兵たちに違いないと理解するようになった。彼
らの生活は戦闘が終わった時に改善させるのだ」とエリストンは言っ
た。
フィッチモンズの軍医療センターに入院して針金でアゴを閉じる治療
を受けたあと、オハイオ州兵分遣隊が1970年5月4日に4人の学生
を射殺し9人を負傷させた州立ケント大学での射撃事件の報道を彼
は読んだ。「軍隊が自国でベトナム戦争を違法で不道徳な戦争だと
考える学生に発砲しているのに、自分は民主主義を守るため(と信じ
た)戦闘で負傷した、という事実に当惑させられた」と彼は話した。
彼のフィッチモンズでのリハビリテーションは、およそ2年も続いた。
「私は実質的に自分の歯をすべて失ったが、しかし針金でとめたアゴ
で話しことを学んだ。私は言語療法に何年もかかることが怖かった」
と彼は言った。しかし、「クラサンセマム=chrysanthemum=菊」と声
に出す方法を学んだあとには、彼はすぐに何年もかける必要がない
と気づくことができた。
それに比べると、ベトナムにおいて「私たちがしたことに何時の日か
回答しなければならないだろう」と結論づけるまでには、「勉強するの
にさらに30年が必要だった」と彼は語った。「どんな衝撃でも受ける
信念はないけれども、重要なことは私が努力しているということだ」と
彼は言った。
「われわれは国民として、みずからを他の国民や民族よりも上にお
く特権を持つと考えたり、みずからを例外だとみなすことを止めなけ
ればならない。戦争を賞賛することを止めなければならない。合法的
な殺人を讃えることをやめなければならない」。
アジア、中東、南アフリカへの定期便を操縦している航空会社のパ
イロットであるエリストンは、現在は、頻繁にインターネットやアメリカ
国内の集会で戦争に反対して発言している、という。彼の名前は<戦
争に反対するベトナム戦復員軍人>の名簿に掲載されている。
「わが国民が他のすべての諸国民とともに正直に、名誉に恥じない
ように行動するときにのみ、尊敬されたいのなら彼らに敬意を払い、
あらゆる国民と民族のために平和と正義のみを追求するなかで、わ
れわれ復員軍人がみずからの評判に耐えたという厳しさに値するも
のになるだろう」と彼は話した。「すべてではなくとも、宣戦布告された
(されなかった)戦争のほとんどが、ベトナムと現在のイラクの例が示
すような偽りの口実にもとづいたものではなかったと信じたい」。
今年の春にコロラドで開かれた<わが兵士を支援する>平和集会
で発言した彼は、「私はわが軍の男女の兵士に敬意を表し、彼らが
必要もない有害な方法で派兵されるのを阻止するために働きたくて、
きょうこの集会に参加した」と語った。「わが兵士を本当に支援すると
いうことは、彼らが十分な保証と高品質の医学治療を受けるのを確
実にすることだ」と彼は指摘した。そして「彼らが戦争の惨禍を経験し
た結果として、多くの者が被っている心理的トラウマを、われわれは
都合良く忘れてはならない」と付け加えた。
その日の戦争反対の演壇には、彼のほかにも1991年のペルシャ
湾岸戦争中に諜報戦争司令部で指揮をとったことのある30年の軍
歴保持者オーエン・レンツ退役空軍准将が登壇した。レンツはエリス
トンについて、「私は自分を愛国者だと思っているが、彼は同じくらい
に大した愛国者だ」と評価した。「戦争に反対する人々を愛国者でな
いと考える者がいるのは、全国民的な対話にとって有害なことだと私
は悟った。対話することは重要だ」。
海兵隊員としてベトナム戦争に20ヶ月従軍したことのある精神医療
労働者スチュアート・チェイスは、エリストンとはデンバーの反戦集会
で会ったことがあると語った。「彼は将校の軍服を着ていて、ひじょう
に印象的だったし、彼のエリには平和のバッジがあり、大きなアメリカ
国旗を持っていた」とチェイスはその時を思い出した。彼はエリストン
を「平和と正義のために働いている」別のグループにも紹介した。
エリストンはブッシュのホワイトハウスから親密な口調で警告を言い
渡されたと述べた。 「『戦況は本当にうまく展開している』というもの
で、これはベトナム戦争の期間中にもホワイトハウスから広められた
ウソと同じパターンだ」。ベトナム戦争は「最大に軍事的冒険と言える
もので、独裁者を処分するとか、抑圧された人々を解放するとか、民
主主義を広める、自国の安全を拡大するなどといった他人のためで
あるような仮面で覆い隠されていた」。
エリストンは「これまでそうした高尚な目標が達成されたことは滅多
にない」と指摘し、「わが国は今また宣戦布告されてない戦争を戦っ
ている」という事実に目を向けた。
エリストンは日本が真珠湾を攻撃した62周年が日曜日に迫ってい
ることを意識して、かなりの歴史家が当時のルーズベルト大統領は攻
撃を予測していたが、「アメリカ国民を第二次大戦に動員するために
はそのような攻撃を必要だと感じていた」と結論づけていることに注
意を呼びかけた。
彼は「ブッシュ大統領が9月11日について多くを気づいていたことと
関連がある」と述べ、ホワイトハウスは「ひじょうに秘密主義」であり、
ルーズベルトが1941年の12月7日にしたのと同じように、関係文書
を公表することを拒否してきたことに注目した。
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