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「日刊ゲンダイ 12月18日号」の1面記事の見出しは、
[大見出し]:「恐らくこうなる生け捕られたフセインの運命」・「多分彼はもう表には出てこないだろう」
[小見出し]:「裁判で洗いざらい暴露されたら大変なことになる西側主要国首脳たちの重大な過去のフセインとのこれだけの汚れた関係から予測される事態」・「哀れな末路のイメージを映像でたっぷり演出した後、恐らく消されてしまう先進国の汚れた内情を知る独裁者のこれだけのプロセス」
同じく2面記事の見出しは、「フセインは無罪じゃないの?」・「今度の戦争で裁く罪名がない米国の悩み」
と、米軍に拘束されたフセインが、米国によって公に裁かれることはないだろうという見通しを記事にしている。
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元々、フセインが米国やその他の国や国際機関から裁かれるいわれはない。
なぜなら、湾岸戦争後に、イラクすなわちイラク・フセイン政権への“ご沙汰”は下っており、様々な制裁も実施されてきたからである。
(フセインを国際戦犯法廷で裁くのならこの時点で行われなければならなかったのである)
反乱鎮圧も含む湾岸戦争後は、U.N.及び米英仏軍の管理下に置かれてきたイラクであり、国際法の罪状に相当する行為は行われてないはずである。
唯一可能性があったのは大量破壊兵器の研究製造だが、その確証もないまま米英合同軍が軍事侵攻してしまったのだから、たとえそれがあったとしても、裁きは米英首脳との刺し違えになるものだ。
92年を超えて遡って罪状が云々というのは、昭和30年になって昭和天皇を「平和に対する罪」で裁きにかけるようなとんでもないものである。
フセインは、米英合同軍が軍事侵略してきたにも関わらず終結処理もしないまま最高司令官が“敵前逃亡”した罪であり、そのために国家主権が奪われた“国家反逆”の罪のみが裁きの対象になる。
この裁きにおいては、敵前逃亡や国家反逆に至ったわけを明確にするために過去の問題も明らかにすることができる。
フセインの罪は、国際的なものではなく、イラク国内の問題なのである。
この観点を忘れ、米英やフセインの思惑に乗っかるような“うやむや見通し”を書き飛ばすのは犯罪的だとも言える。