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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031210-00000001-mai-l02
◇ゴミ投げ捨てなどマナー違反も
青森県と秋田県の県境に広がる白神山地が世界自然遺産に登録されてから9日で10年を迎えた。世界遺産の登録を契機に観光客は増えたが、ゴミの投げ捨てなどのマナー違反も目立ち、自然と人との共生に向け、課題は山積している。【亀井宏昭、石川宏】
白神山地は両県にまたがる約13万ヘクタールを指すが、このうち、世界遺産地域に指定されているのは1万6971ヘクタール(青森県側1万2627ヘクタール、秋田県側4344ヘクタール)。世界最大級のブナの天然林や、国の特別天然記念物のニホンカモシカ、天然記念物のクマゲラ、イヌワシ、ヤマネなど、多種多様な動植物が生息・自生している。県環境白書によると、植物は542種、鳥類が84種、は虫類7種、両生類13種、昆虫類2300種が確認されている。
核心地域(1万139ヘクタール)には、青森県側から27ルートで入山できる。東北森林管理局青森分局によると、核心地域への入山者数は▽95年129人▽96年144人▽97年513人▽98年482人▽99年565人▽00年701人▽01年846人▽02年709人。今年7月に許可制から届け出制に変更されたため、入山者の増加が懸念されたものの、冷夏の影響もあって入山者数に大きな変動はなかったという。
ただ、秋田県側から無届けで入山する人がいるなど、実際の入山者数はその3倍以上とも言われる。たき火やゴミの投げ捨てなどのマナー違反も目立ち、希少植物の盗掘やイワナなどの密漁もあとを絶たない。
◇保護や観光の県はまとめ役を−−生態写真家の江川正幸さん
「白神」が格段のブランドになり、多くの人に認識された点で世界遺産登録は大いにプラスに働いた。
半面、入山規制によって真面目に白神のことを知ろうとした人を遠ざけたマイナス面もあった。入山が届け出制という当たり前の状態にようやくなったことで、そのマイナス面は改善された。
ただ、白神は地元町村だけのものではない。観光は地元町村や業者まかせ、保護は森林管理局まかせの状態だが、県は的確な計画を立て、まとめ役、調整役としてもっと活動してほしい。特に、人を育てる面では秋田県や北海道に比べ遅れている。(毎日新聞)